避妊・去勢手術で予防できるワンちゃんの病気
避妊手術
| 乳腺腫瘍 |
ワンちゃんの腫瘍の中で、二番目に発声の多い腫瘍です。
悪性の確立は50％と言われています。
避妊手術による予防効果はこのようになっています。
初めての発情前 → ９９・９％予防可能
二回目の発情前 → ９２％予防可能
二回目以降～２才半 →７４％予防可能
２才半以降には避妊手術による予防効果は無いといわれています。
このため、当院では生後６ヶ月頃から、遅くとも２才半まででの手術をお勧めしています。 |
| 子宮蓄膿症 |
避妊していないワンちゃんで６才くらいから多発する病気です。
子宮に膿がたまってしまう病気で、元気・食欲の低下、下痢、嘔吐、白血球数の増加などが初期症状です。
子宮内の膿の毒素が体中を回り、多臓器不全などでやがては亡くなってしまいます。
治療として子宮・卵巣を取り除く手術が必要になりますが、術前・術後の合併症で死亡する事もある恐い病気です。 |
| 卵巣腫瘍 |
乳腺腫瘍や子宮蓄膿症と比較するとまれな病気ではありますが、持続発情、骨髄毒性、皮膚病などの症状を起こします。
また、大きくなってしまうと多臓器を圧迫して様々な症状をもたらします。
腫瘍の種類によってはお腹の中のほとんどを占めるほどにも大きくなることもあります。
なってしまったら子宮・卵巣を取り除く手術が必要です。 |
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去勢手術
| 精巣腫瘍 |
ワンちゃんの精巣腫瘍には間質細胞腫、精上皮腫、セルトリ細胞腫の３種類があり、良性と悪性にわかれます。
このうち最も発生率の高いのは間質細胞腫で、会陰ヘルニアや肛門周囲腺腫の発生率が高まります。
セルトリ細胞腫は発生率は３番目ですが、最も転移率（肝臓、腎臓、肺など）が高く、雌性化、脱毛、再生不良性貧血などを起こす恐い病気です。
治療の為には去勢手術が必要ですが、場合によっては陰嚢も一緒に取り除く必要があります。
なお、潜在睾丸（睾丸がお腹の中や股の部分に留まり、陰嚢に入っていない）の子では、精巣腫瘍の発生率が高くなります。 |
| 前立腺肥大 |
去勢していない成犬に見られる良性の肥大で、雌性ホルモンが関係しています。
症状として排尿・排便困難や血尿が見られます。 |
| 肛門周囲腺腫 |
雌性ホルモンが影響すると考えられている病気で、去勢をしていない中年以降のワンちゃんに多発します。
しこりを覆う皮膚が非常に薄くなり、少しの刺激でもすぐに出血してしまいます。
肛門の筋肉を巻き込んで大きくなってしまった場合には、術後に排便障害を起こすことも考えられます。
治療は腫瘍の除去ですが、去勢手術も同時に行います。 |
| 会陰ヘルニア |
肛門付近の筋肉が年と共に薄くなり、その間からお腹の中の臓器が飛び出てたんこぶ状に盛り上がってしまう病気です。
腸管や膀胱が飛び出してしまった場合では、排便・排尿困難がみられたり、ひどい場合にはショック症状を起こすこともある恐い病気です。
治療は薄くなった筋肉を修復する手術になりますが、術後に再発する事もあります。
また、同時に去勢手術も行います。 |
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