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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

【ちょっとしたお話】 しつけ

皆様の飼われているワンちゃんは、どこでトイレをしますか?

お外だけ、室内だけ、おしっこは室内でするがウンチはお外だけなど、色々な子がいるかと思います。

 

ワンちゃんも人と同じで年をとります。

どうしても高齢になってくると、動きづらくなってお外に出ることが難しくなったり、頻尿気味になり何回もお外に連れ出さなきゃいけなくなったりと、ワンちゃんにも飼い主さんにも負担がかかります。

根気は必要ですが、いまからでも室内でトイレが出来るようトレーニングをしてみてはいかがでしょうか?

 

*トレーニングのやり方*

①トイレスペースを設置する

・鉢に丈のある雑草を植え、マーキングできるところを用意する。

・ペットシーツに雑草や土を敷いて、外の環境に似せる。

・ワンちゃん自身、または他の犬の尿をつけたペットシーツを置く。

 

→ トイレの時間になると、トイレに出たくて要求吠えをしますが、まずは無視するようにします。

ワンちゃんとの我慢比べです(^_^;)

どうしても室内でトイレをしてくれない場合やトイレを失敗してしまう場合は、リードをつけてトイレスペースに誘導するのも有効です。

うまくできた時は、たくさん褒めてあげましょう☆

 

②難易度を上げていきます

・雑草や土の量を減らしていく。

・鉢の雑草を取り除く。

・尿のついたペットシーツを置くのをやめる。

 

③さらに成功率を上げたい場合は…

・一旦お散歩の回数を減らす。(1日2回→1日1回など)

 

→ あまり我慢させすぎも良くないので、様子を見ながらおこなって下さい。

うんちができるようになるには、さらに日にちがかかることが多いです。

 

時間はかかりますが、気長に頑張ってみましょう(*^_^*)

 

 

参考文献:PEPPY 10歳からの暮らしと介護

文責:看護士 鳥居

2016年 8月 01日 掲載

猫ちゃんを病院に連れてくる際は、過去にネコちゃんが逃げてしまう事があったため、

キャリーケースに入れて来ていただくことをおすすめしています。

しかし病院に連れて行きたいが、

「人見知りをしてしまう」「キャリーを見せると逃げてしまう」「病院が苦手」と

いろいろお困りの事があると思います(;▽;)

いざという時に連れていけるよう、少しずつトレーニングをしていきましょう!!

 

①キャリーケースの選び方

丈夫なもの、猫ちゃんがしっかり隠れられるものを選びましょう

上からと横から出入りできると便利です(´▽`)

移動中や病院でパニックを起こしてキャリーから飛び出してしまうこともあるので

扉がしっかりとロックできるものが安心です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②キャリーケースに慣れさせよう

/キャリーの中は安心できるところと思ってもらおう

☆お家でいつでもキャリーケースに入れるように扉をあけておく

☆好きなおやつ、ご飯をキャリーケースの中または近くに置いておく

☆お気に入りのクッション、毛布、おもちゃなどを置いておく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③車に慣れてもらう

キャリーケースに入れても、「車に乗る=病院」と思ってしまう猫ちゃんも多いと思います。

少しずつ時間をかけて車に乗る練習をしていきましょう。

まずは車に乗るのみ(エンジンは切ったままでOKです)

興奮しているときは優しく声をかけていきましょう。

キャリーにタオルをかけてあげると興奮の予防になります。

安心してもらえるようになったら車にのる時間を5分、慣れてきたら10分と時間をのばし

さらに慣れてきたら、実際にエンジンをかけてドライブしてみましょう。

この時も無理をせず、少しずつ時間をのばしていきましょう。

ネコちゃんは車酔いが少ないですが、車酔いしてしまう子もいるので

体調を見ながら練習していってあげてください(^^)

 

 

 

 

 

 

 

④病院に慣れてもらおう

病院へ行くと「注射」「採血」「手術」と嫌なことばかりされてしまうと猫ちゃんに覚えられてしまいます。

飼い主様にお時間があれば病院で何もしない日を作っていただけるといいかと思います(^O^)

診察台に乗って体重測定や体のチェックだけの日があると「嫌なことだけではない?!」と思ってもらえるかな?

帰ったら好きなオヤツやご飯をあげるなどご褒美をあげましょう♪

 

※緊急時でどうしてもキャリーが苦手な子は代わりに洗濯ネットを使うと便利です。

お外が見えて興奮してしまう場合はタオルなどで覆ってあげると良いです。

 

 

 

 

 

 

 

何をするにも嫌がってしまうネコちゃんもいると思うので、

ネコちゃんの性格に合わせて無理はせずトレーニングしていきましょうヽ(*´∀`)ノ♪

 

文責:看護士 横田

2015年 7月 23日 掲載

動物達は人間と違い言葉を話せません。

しかし、ボディランゲージ(表情や行動)によっていろいろな事を伝えてくれます。

動物達のボディランゲージを“カーミングシグナル”といいます。

今回はワンちゃんのカーミングシグナルについていくつかご紹介したいと思います。

 

・あくび ⇒ 緊張のサイン

病院で診察室に入ってしばらくたつと、ワンちゃんがやたらとあくびを連発・・・このような経験はありませんか?

これは眠くなった、退屈しているという事ではなく、高まってきた緊張をほぐすための行動です(人間で言ったら溜息かな?)

また、相手に対して「まあまあ、ちょっと落ち着いて・・・嫌な事はやめようよ」というようなメッセージを伝えるシグナルでもあります。

あなたがイライラした時にワンちゃんのあくびが目につくようなら、ちょっと慰めてくれているのかも?

 

・目をそらす ⇒ 緊張 敵意が無い事を示す

「こら!こんなことしちゃだめでしょ!」と怒られているのに、プイッとそっぽを向く。

これは「悪いことしようと思ってないんだ」「ごめんなさい、そんなに怒らないで・・」というシグナルです。

反抗していたりふてくされているのではないので、怒らないで上げて下さいね。

 

・鼻でちょっとつついてすぐに飛び退く ⇒ 遊びに誘う

この行動をとる時、大抵のワンちゃんは楽しそうに目をキラキラさせているので、解りやすいですね。

「ねえねえ、遊ぼうよ!」「一緒に楽しい事をしようよ!」というシグナルです。

飼い主さんにこれをしてきたときは、思いっきり遊んであげて下さいね。

ドックランなどで大きな子が小さな子にすると、パワーがあり過ぎてコロコロ転がって相手をびっくりさせてしまうかもしれません。

でも決して本人には意地悪な気持ちがあるのではなく、「大好き!遊びたい!」と思っているので、どうか大目に見てあげて下さい。

ご自分のワンちゃんが嫌がる相手にしつこくしているようならやんわりとなだめて他の楽しい事に気をそらしてあげましょう。

 

 

文責:水出

 

2015年 5月 26日 掲載

しつけ、と聞くとワンちゃんのオスワリやマテを連想しますよね。
ネコちゃんのしつけといえばトイレくらいで、その他はあまり必要ないのでは…?
とお考えの飼い主様も多いと思います。
ネコちゃんの「癖」や「習性」だとあきらめている行動も、しつけで解決できることがあるんです!

【「夜中の運動会」とは…?】
夜、寝ようと布団に入って電気を消した途端にネコちゃんが活発に動き出し
物音や鳴き声、いたずらなどをされて眠れない!なんてことはありませんか?
それがいわゆる「夜中の運動会」です。
猫ちゃんは日中ずっと眠っている事が多く、その睡眠時間は1日で約14時間ほどにもなります。
人間でもうっかり長時間お昼寝をすると、夜眠れなくなることがありますよね?
それはネコちゃんも一緒です。
昼間にたっぷり眠ったネコちゃんは夜になると元気いっぱいになってしまいます。

【「夜中の運動会」をやめさせるには…】
一番簡単なのは日中のお昼寝をなるべく減らし、ネコちゃんと遊んであげることです。
日中にたくさん活動をしていれば、ネコちゃんも自然と夜に眠くなるのです。

【日中お仕事などでお家に誰もいない場合は…】
寝る前の15分くらいだけでも、思いっきり遊んであげましょう。
日中眠ってしまっているので劇的な効果は期待できないかもしれませんが
そのままにしているよりは幾分か改善されるかもしれません。

どうしても暴れまわる、イタズラをされて眠れない!などといった場合は
夜の間だけでもネコちゃんをケージに入れておく方法もあります。
また若いネコちゃんでは歳を重ねると共に収まるケースもあるようなので
根気よく様子をみてあげてください。

!トラブルになってしまったら…!
また、ネコちゃんが原因で近隣の住宅から激しく苦情が来ている 等、一刻も早い対応が必要な場合
一時的な避難処置として「精神安定剤」を処方するケースもあります。
しかしお薬の処方はあくまでその場しのぎでありお薬によって問題行動を完治させるというものではない
ため、いずれにしても上記のしつけ方法を併用する必要があることをご了承ください。

*****

問題解決の助けになりましたでしょうか?
これからも、ネコちゃんともっと幸せな毎日をお過ごしください☆

担当 看護士山下

2013年 5月 09日 掲載

こんにちは!!
暖かい日が続くようになってきましたね。
遠出するにはぴったりの気候となってきましたが、皆様いかがお過ごしですか?
今日はその楽しい遠出に出かける上でペットさんたちとより楽しく過ごして頂くための注意事項をいくつか挙げてみようと思います。

【車での移動】

人とワンちゃんが一緒に移動する場合、一番楽なのが車の移動ではないでしょうか。
車での移動が決まったら、まずはワンちゃんに長時間の移動に慣れてもらいましょう。
初めは御近所を一周。そこから30分、1時間と段階を踏んで慣らしていってください。
ワンちゃんが口からよだれや泡を出した時は、車酔いのサインです。一度車から降ろし、よだれが落ち着いてから、少量の水を飲ませて休ませてあげて下さい。
また、出発の当日は出かける3時間前までに食事を済ましてあげましょう。
出発時、胃の中から食べ物がほとんど通過した状態である方が、吐くことが少ないようです。

【楽しく過ごすために】

最近では、ペットを連れて泊れるホテルやペンションが増えてきました。
マナーやルールを守って、ワンちゃんとの活動の場をさらに広げていきたいものです。
守るべきルールとしては、以下の事が挙げられます。

1、 ワンちゃんが飼い主さんの指示にきちんと従う事が出来る。(特に呼び戻しや静かに待たせられるとよい。)
2、 散歩のときは、必ずリードを付ける。
3、 観光客の多いところには連れて行かない。
4、 予防接種やフィラリア、ノミ、寄生虫の駆除を定期的に必ずする。
5、 排泄物は、飼い主さんの責任で必ず持ち帰る。

マナーやルールを守ってこそ、初めて周囲に受け入れられる楽しいひとときを過ごすことが出来ます。飼い主さんがきちんと責任を持ってワンちゃんの面倒を見てあげましょう。

【旅行中に気をつけたいこと】

旅行とは楽しいものですが、ワンちゃんにとって実は不安なことも多くあります。
初めて訪れる場所や長時間の移動。飼い主さんが考えている以上に心的疲労やストレスがかかります。
そんな中、急な物音に驚いたワンちゃんがゲージから飛び出して行ってしまうことも!!
車から降ろす際はリードを付けて安全を確かめてから降ろしてあげてください。
また、宿泊先での誤食や拾い食いにも注意してください。
飼い主さんがいつも手にしている常備薬を、ワンちゃんが食べてしまう事件が非常に多く発生しています。緊急時に備え、旅先の動物病院を探しておくと良いでしょう。
他にも、旅先のご飯が合わずに下痢や嘔吐をしてしまうワンちゃんもいます。普段から食べ慣れているフードを持参し、少しでも環境の変化に対する不安を取り除いてあげてください。

そして、これからの季節。最も注意したいのが熱中症です。

真冬でさえ、好天で直射日光が当たると閉め切った車内はかなりの高温になります。これが真夏であればたった数分で車内の温度は50度を超えると言われています。特に短頭種(パグやシ−ズーなど)は、鼻が短いため、もともと呼吸が上手ではありません。また肥満気味のワンちゃんは皮下脂肪で体温が上昇しやすく、仔犬や高齢犬も体力がありませんので要注意です。

熱中症かと思われるほど呼吸が激しくなって意識がもうろうとしてきたら、まずは体温を下げるために冷たい水をかける。風を当てるなど体を冷やすことが先決です。顔は横向きにし、気道が通るようにします。口の中によだれや泡が付いていたら拭ってください。水枕や保冷剤などで体(特に太い血管のある首や内股など)を冷やしながら速やかに病院へ運びましょう。

【最後に】

旅先ではワンちゃんたちも平常心ではありません。
いつもと違う環境にはしゃいだり、様々な物音に警戒したり。気付かないところで、不安と闘っているかもしれません。旅先では、ペットを主体にどうすれば少しでもリラックス出来るかを工夫し、決して無理をさせない計画を立ててあげて下さい。人とペットが安全に快適に旅行出来るよう、十分準備をして楽しい時間をお過ごしください。

【旅行お役立ちグッズ】

・フード (1回分ずつ小さな容器に分けて持っていくと、そのまま与えられるので便利。)
・水 (移動用に必ず持参しましょう。)
・消臭スプレー (ほかのワンちゃんのそそうのあとが残っている場合、スプレーをするとニオイが消えるので役立ちます。)
・ワクチン接種の証明書 (提示が入場条件の場所もあります。)
・バスタオル
・トイレシーツ
・迷子札・アイクロチップ
・粘着テープ (宿泊部屋の掃除に)
・グルーミング用品など。

看護士  西尾

2012年 5月 04日 掲載

みなさんは、ワンちゃん・ネコちゃんの災害時の備えは万全ですか?
今回は災害にあった際、できた方がいいことの一つ、『呼べばすぐ来る』『ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせる』について詳しくお話しさせていただきますね。

『呼べばすぐ来る』ことができると…
災害が発生した際に、いち早く捕まえて、一緒に避難できます。

<ワンちゃんに「おいで」を覚えてもらう>

2人1組でおこないましょう。
1人はリードをつかんでワンちゃんを引き寄せ、もう1人はワンちゃんが見える範囲で(だいたい5メートルほど)離れる。
離れた人が場所を決めたら、ワンちゃんと向かい合い、名前を呼び「おいで」と呼ぶ。
リードをつかんでいる人が即リードを放す。
呼んだ人の所へワンちゃんが行ったら、リードをつかみ、たくさん褒めてご褒美を与える。
立場をかえて、繰り返し練習する。

※上手くいかない時は距離を縮めてやってみましょう

ポイント

●ここで一番大事なことは、飼い主さんが楽しそうな声(高い声)で呼ぶことです。
ワンちゃんに「行ったら良い事がありそう!」と思ってもらえるように呼びましょう。

●「お座り」「伏せ」などとは違い「おいで」の指示は従うまで、何度だしてもOKです。なによりも楽しい雰囲気を出すことを重視しください。

<ネコちゃんに「おいで」を覚えてもらう>

ネコちゃんにとって良い事(食事・おやつを与える時など)をする前に「おいで」を言ってからにすると、「おいで」と言えば、来てくれるようになります。

注意!!

ワンちゃんもネコちゃんも「おいで」と言われた後に嫌な事(叱る、お風呂に入れる、爪切りをする、投薬をするなど)をすると、「おいで」と「嫌な事」を関連付けてしまうので、呼んでも来てくれなくなるかもしれません。
必ず、セットにしないようにしましょう。

『ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせる』ことができると…

●災害が発生した際に、安全に避難できます。
飛び出して、飼い主さんの手から離れることはありません。
地面に飛び散っているガラスの破片などで怪我をしません。
●避難所に受け入れてもらいやすくなります。
●避難所などの慣れない場所でも、ワンちゃん・ネコちゃんがストレスを感じにくくなります。

<ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせるようになるには…>

ワンちゃん、ネコちゃんにケージやキャリーが「くつろぎの場所」だと思ってもらえるように、慣れていくようにしましょう。

注意!!

●悪いことをした後のお仕置きに使う
●病院に行くときにだけ使う
●始めから、長い間入れる
などをして、嫌な事を関連付けないようにしましょう

普段からケージやキャリーの扉を開けた状態で部屋に置く(ワンちゃんの場合、家族みんなが見えるリビングなどに置くとよいでしょう。)
ケージやキャリーの近くにおやつを置き食べてもらう。
2に充分慣れてきたら、ケージやキャリーの近くと、扉の付近におやつを置き食べてもらう。
扉付近から徐々に奥におやつを置き食べてもらう。
完全ケージやキャリーに入ることに抵抗がなくなったら、初めて扉を閉め、すぐ開ける。
徐々に扉を閉める時間を長くしていく。

※この時、外に出たそうな素振がみられたら、すぐに扉を開けて外に出してあげましょう。

災害に備えて、いろいろお伝えしましたが、最初はうまくいかなくても、根気よく続けていれば、どんな子でも必ず出来るようになります!

ですから、
●飼い主さんは、練習でイライラしないようにしましょう。
●練習はワンちゃん・ネコちゃんの集中力が切れる前(5~10分間)に終わらせるようにしましょう。
●ワンちゃん・ネコちゃんにとって、ご褒美(おやつ・褒める)が足りなかったり、強く叱ったりして、練習がつまらないものにならないように気を付けましょう。

練習は 短い時間で、日にちをかけて、飼い主さんもワンちゃん・ネコちゃんも楽しみながら、コツコツと することが一番大切です。

担当:動物看護師 柴田由起

2012年 1月 04日 掲載

みなさんは、ワンちゃん・ネコちゃんの災害時の備えは万全ですか?
今回は災害にあった際、避難所などに入る事を想定し、できた方がいいことの一つ、『ワンちゃんの基礎訓練(「お座り」「伏せ」「待て」など)ができている』ことについて詳しくお話しさせていただきますね。

基礎訓練ができているワンちゃんは…

飼い主さんとの信頼関係ができており、飼い主さんの指示を聞くことにより、精神的に安定するため、慣れない環境化でもパニックになりにくくなります。
避難所などの集団生活でも行儀よく、周りの方に迷惑をかけることなく生活できます。

基本訓練を始める前に、知っておきたいワンちゃんの性質

野生のワンちゃんは群れの中で暮らします。
そして、群れの中にはリーダーが存在しており、リーダーが他のワンちゃん達に「何をすべきか」を示します。
人と暮らすワンちゃんも同じです。
ワンちゃんはリーダーからの指示がないと混乱してしまいます。
ワンちゃんが人と幸せに暮らすには、人がリーダーとなり、ワンちゃんに「何をすべきか」を示すことが必要です。その第一歩が基礎訓練なのです。

ワンちゃんのリーダーになるために

ワンちゃんに飼い主さんがリーダーなのだと認識し、信頼してもらわなければなりません。その条件として…

しつけ(基礎訓練を含む)をしている
指示通りうまく出来た時に、ワンちゃんに自信がつきます。また、うまく出来た時に褒めてくれる飼い主さんを頼もしく感じます。
態度が一貫している(飼い主さん自身の決めたルールを曲げない)
その時の気分で叱ったり褒めたりしないようにしましょう。
一緒にいるとワンちゃんが楽しいことがある・嬉しいことがある
散歩に連れ出してあげる、一緒に遊んであげる、いっぱい触ってあげるなどしましょう。
常に主導権を握る(ワンちゃんの思い通りに動かない)
ワンちゃんが吠えたりひっかいたりしてねだってきた直後におやつをあげたり、遊んだりしない。引っ張る方向に散歩しないなどです。

※おねだりに応える時は、何か指示(「お座り」「伏せ」「待て」など)を出し、それに従ってからにしましょう。

基礎訓練で飼い主さんが注意すること

褒める時・叱る時

ワンちゃんは、よく言葉ではなく、声のトーンで「叱られているか」、「褒められているか」を判断します。

低く落ち着いた声リーダー犬の命令・いかくの声
高い声仔犬の遊びたい声

に聞こえるそうです。
ワンちゃんが勘違いしないように、指示をする時・叱る時は低く落ち着いた声で、褒める時は高い声で言ってあげましょう。

ワンちゃんも叱られることは悲しいし、褒められると嬉しいものです。
叱る時は短く、褒める時は長めにおおげさにしてあげましょう。

ワンちゃんが悪い事をしても、少し経ってから、叱ってもなぜ叱られているのか分かりません。
悪い事をしている最中もしくは直後でなければ、叱るのはやめましょう。

叱る前に「名前を呼ぶ」「呼んで飼い主さんの所にこさせる」ことはしないようにします。
これらをして叱ると、ワンちゃんは「名前を呼ばれた後に叱られる」「呼ばれて行くと叱られる」と覚えてしまいます。

同じ指示(「お座り」、「伏せ」など)を繰り返さない

指示を覚え始めた際、指示を出してもすぐ従ってくれない時は、つい何度も繰り返して言いたくなりますが、それはしない方がよいでしょう。

目を合わせてから指示を出しているのであれば、ワンちゃんは指示を理解していない訳ではなく、「やらずにすまそう」としているかもしれないからです。一度の指示で従わない癖をつけてしまうと、のちに指示を出しても、まったく従ってくれなくなる可能性があります。

少し待ち、従う気配が見受けられなければ、リードを引いたり、ワンちゃんの体を押したりして、目的の指示ができるようにしましょう。
それでもできない場合は、一度歩かせるなど他のことをしてリセットし、改めて指示を出し従ってもらうようにしてください。

訓練は短い時間で楽しんで、何回も繰り返す

ワンちゃんが飽きてしまっては、訓練は進められません。
飼い主さんがイライラしてしまっても、訓練は上手くいきません。
5~10分くらいの時間でワンちゃんも飼い主さんも楽しみながら、何回も繰り返し訓練しましょう。あきる少し前にやめることが、楽しく続けるコツです。

ご褒美のおやつ

指の先くらいの大きさのおやつを準備してください。
今後、訓練で与えることになります。ワンちゃんが味を感じて一口で食べてしまえる大きさにしましょう。「一瞬味がした」くらいのほうが指示と関連付けてワンちゃんは覚えてくれます。

おやつの持ち方は図を参考にしてください。

「静かに」の指示

この指示をワンちゃんが出来るようになると訓練がスムーズに進みます。
ワンちゃんが鳴いて落ち着きがないようであれば、「静かに」と指示し鳴き止むようにしましょう。
ただし、ワンちゃんが嫌なことをすると攻撃的になる性格の場合は、この指示を覚えてもらう際に飼い主さんが咬まれてしまう可能性があります。
無理はせず、ワンちゃんが怒ってしまうようであれば、次の「見て」の指示に進んで下さい。

左手でリードをグッ引き、ワンちゃんを引き寄せ、右手でワンちゃんの口をがっちりつかむ。
ジッと目を見て、「静かに」と言う。
手を離してワンちゃんが静かになったら褒める。
また鳴き始めたら、繰り返しおこない、「静かに」と言えば鳴き止むようにする。

「見て」の指示

目を合わせて、ワンちゃんが指示を聞けるようにしましょう。
「見て」を覚え、一度目を合わせることができるようになったら、次の指示が出せる状態になります。

左手でリードをつかみ、右手でおやつを持つ。
ワンちゃんの名前を呼び、右手に持ったおやつを飼い主さんの鼻に近づけ、「見て」と言って、目を合わせる。
ワンちゃんが目を合わせ、関心が周囲のものから完全に飼い主さんに移っているようであれば、初めてすかさず褒め、おやつを与える。
「見て」と言って、先におやつを見せなくても、すぐに関心が飼い主さんで目が合うようになるまで繰り返す。(うまくできたら、その度にたくさん褒めて、おやつを与える)

「お座り」の指示

左手でリードをつかみ、右手でおやつを持つ。
ワンちゃんが立っている時に「見て」と言い、目を合わせる。
右手に持っているおやつをワンちゃんの鼻先よりやや上に持ってくる。(鼻から離れるとワンちゃんがジャンプして取ろうとするため、鼻先ギリギリで、顔が上向きになるようにやや上におやつを持っていく。)
ワンちゃんの興味がおやつになったら、「お座り」と言って、ワンちゃんのお尻を軽く床に向けて押す。
ワンちゃんがうまく座れたら、すかさず褒め、おやつを与える。
「見て」から「お座り」がおやつを先に見せなくても、スムーズにできるまで繰り返す。(うまくできたら、その度にたくさん褒めて、おやつを与える)

「伏せ」の指示

左手でリードをつかみ、右手でおやつを持つ。
ワンちゃんに「見て」と言い、目を合わせる。
ワンちゃんが立っているか伏せているようであれば「お座り」をさせる。
ワンちゃんが座っている状態になったら、右手のおやつを鼻先に持っていき、興味がおやつになったら、「伏せ」と言い、おやつを少しずつ前足の間を真下に下げる。
床に着きそうになったら、床に水平にワンちゃんとは反対側へ動かす。(その際、ワンちゃんがおやつに合わせて動くようにゆっくり動かす。)
ワンちゃんがおやつにつられて床に伏せ、お腹が床に着いたら、すかさず褒め、おやつを与える。
「見て」から「伏せ」がおやつを先に見せなくても、スムーズにできるまで繰り返す。(うまくできたら、その度にたくさん褒めて、おやつを与える、)

「待て」の指示

「お座り」か「伏せ」の状態から、「待て」と言って右手の平をワンちゃんの鼻先にかざす。
リードを持ったまま、ワンちゃんから一歩離れる。(この際、ワンちゃんが動いてしまったら、手で体を支えてからもう一度「待て」の指示を出す。)
3秒数えても静かに動かず待つことができたら、たくさん褒めて、おやつを与える。
 一歩離れて3秒待つことができるようになったら、だんだん時間を長くして待てるようにする。(うまくできたら、その度にたくさん褒めて、おやつを与える)
長い時間待てるようになったら、待つ時間は3秒だか、ワンちゃんからより遠くへ離れていき、リードの長さギリギリまで離れても待てるようにする。(うまくできたら、その度にたくさん褒めて、おやつを与える)
リードの長さギリギリまで離れても待てるようになったら、プラス時間も長くして待てるようにする(うまくできたら、その度にたくさん褒めて、おやつを与える)
リードの長さギリギリにした状態で長い時間待てるようになったら、部屋の中で「待て」の指示を出し、リードを離してドアを開けるなど部屋から出るそぶりをしても待てるようにする。(うまくできたら、その度にたくさん褒めて、おやつを与える)
部屋を出るそぶりをしても、待てるようになったら、部屋の中で「待て」の指示を出し一瞬出ても待てるようにする。(うまくできたら、その度にたくさん褒めて、おやつを与える)
部屋から一瞬出ても待てるようになったら、だんだん時間を長くしても待てるようにする。(うまくできたら、その度にたくさん褒めて、おやつを与える)

ご褒美のおやつについて

おやつがもらえる事は、ワンちゃんにとって嬉しい事です。
最初は指示したことに従ってくれたら、褒めるとともに与えるようにし、訓練すると嬉しい事があることを覚えてもらいましょう。
訓練が進むにつれて、ワンちゃん自身が指示に従い、飼い主さんに褒めてもらうことに喜びを感じるようになります。(目が合うだけでもご褒美になるくらいです。)
慣れてきたら、おやつがなくても指示が従えるように訓練していきましょう。(10回に1回のペースでおやつを使わず指示を出し、出来るようになったら9回に1回、8回に1回…とおやつを与える回数を減らしていきましょう。)

ワンちゃんもネコちゃんも、一度基礎訓練の内容ができるようになっても、その後も訓練を続けないと、訓練前に戻ってしまうことがあります。継続して訓練する事が大切です。

今回はここまでです。
・呼べばすぐ来る
・ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせる
については後日また「ちょっとしたお話」に載せさせていただきますね。

担当:動物看護師 柴田由起

2011年 12月 16日 掲載

みなさんは、ワンちゃん・ネコちゃんの災害時の備えは万全ですか?

今回は災害にあった際、避難所などに入る事を想定して、「人や他のワンちゃん、ネコちゃんなど、周りとうまくコミュニケーションがとれるようになる」ことについて詳しくお話しさせていただきますね。

いざという時に、周りとうまくコミュニケーションがとれるかどうかは、日頃から多くの人、ワンちゃん、ネコちゃんに接しているかどうかがポイントです。

多くの人、
ワンちゃん、
ネコちゃんに接する

 → 慣れる = 

怖くない
吠えなくていい
興奮しなくていい

ワンちゃんが周りとうまくコミュニケーションをとるには

特に生後8週齢~12週齢頃のワンちゃんが、周りの人、ワンちゃん、ネコちゃんに一番慣れやすい時期になります。(2週齢~8週齢は母犬や兄弟犬とのコミュニケーションをとる期間です)
もちろん、それ以降でも時間はかかりますが、慣れてくれます。

人に慣れる

お友達、親戚、ご近所の方など老若男女とわず、さまざまな人に抱っこや触ってもらうようにしてください。

~ワンちゃんが緊張しているようであれば~
飼い主さんが抱っこをするか触ってあげながら、声をかけて緊張をほぐしてください。
触ってもらう方の目線をワンちゃんに合わせてください。
触ってもらう方に好きなオモチャやおやつをあげてもらい、好きなこととセットにしてください。
触ってもらう方に手の甲をそっと近づかせていただき、ワンちゃんが匂いを嗅ぎに来たら、そっとワンちゃんの横腹辺りを触ってあげてください。
(最初から頭を撫ぜようとすると、手がワンちゃんの目の前にくるため、また緊張してしまうことがあるため避けた方がよいでしょう。)
絶対に、緊張がみられる内は、無理に触らないようにしましょう。

ワンちゃんに慣れる

仔犬ちゃんであれば、パピー教室に参加するとよいでしょう。
成犬のワンちゃんと会うのであれば、できれば経験豊富で大人しいワンちゃんがよいでしょう。
始めはリードを付けたままにし、何かあった場合はすぐ引き戻せるようにしておいてください。

接触しないように注意しながら、ワンちゃんを見せる。
ワンちゃん達が落ち着いているようであれば、少しずつ近づく。
接触できるくらいの長さになったら、鼻やお尻の匂いを嗅いで、お互い友好的か確認してください。

※もし、噛むような感じ(歯を剥き出す、鼻にシワがよる、唸るなど)が見られたり、マウンティングするような仕草が見られたら、すぐにワンちゃん同士を引き離す(リードを引く、呼び戻す、抱きかかえるなどをする)ようにしてください。

ネコちゃんに慣れる

見ても興奮しないようになるとよいでしょう。

接触しないように注意しながら、ネコちゃんを見せる。
ネコちゃんがいても、大人しくしていられる時におやつを与えたり褒めてあげるように(ワンちゃんはネコちゃんがいる時に大人しくしていればと良い事があると思うようになる)
ネコちゃんがいても、常に大人しくしていられるまで繰り返す。

ネコちゃんが周りとうまくコミュニケーションをとるには

特に生後2~7週齢頃のネコちゃんが一番慣れやすい時期になります。
もちろん、それ以降でも慣れてくれますが、年を取るにつれ仲間以外を受け入れにくくなりますので、無理せず根気よく続けることが大切です。
練習の前に、怪我をしないよう念のために爪を切っておくとよいでしょう。

人に慣れる

お友達、親戚、ご近所の方など老若男女とわず、さまざまな人に食事を与えてもらったり、おもちゃで遊んでもらったりしてください。

~抱っこについて~
ネコちゃんは、母親から抱かれることはないため、見知らぬ人に抱かれたり、しつこく触られたりすることを本来好みません。
束縛せず、怖い時には遠ざかれるようし、ネコちゃんが自分から近づいて食べたり、遊んだりするようにしましょう。
すり寄ってくるようになれば、なでたり、抱いたりしてもよいでしょう。

※もし、嫌がるような感じ(シッポをパタパタ振る、耳を伏せる、うなるなど)があれば、触るのを止めてください。

ネコちゃんに慣れる

隣の部屋に他のネコちゃんを入れ、匂いと音でネコちゃんの存在を知ってもらう。また、お互いの体をタオルで乾拭し、そのタオルをお互いのいる部屋に入れる。(匂いの交換は、人の名刺交換と同じです。)
ネコちゃん達が落ち着いているようであれば、ドアを少し開け、お互いの姿は見れるが行き来は出来ない状況(赤ちゃん用のフェンスをたてる、ダンボールや板などに通れない程度の穴をいくつかあけるなど)を作る。
※最初は威嚇しあったり逃げたりすることもありますが、心配ありません。
相手の姿を見ても落ち着いていられるようになったら、同じ部屋に入れる。
その際、いきなりネコちゃん達を自由にするのではなく、それぞれのネコちゃんに人が付き添ってある程度の距離が持てるようにする。
徐々にネコちゃん達が接触できるまで近づける。

ワンちゃんに慣れる

会うワンちゃんは、できれば経験豊富で大人しいワンちゃんがよいでしょう。(念のためにワンちゃんにリードを付けておきましょう。)

隣の部屋に他のワンちゃんを入れ、匂いと音でワンちゃんの存在を知ってもらう。またワンちゃんの体をタオルで乾拭し、そのタオルをお互いのいる部屋に入れる。
ネコちゃんとワンちゃんが落ち着いているようであれば、ドアを少し開け、お互いの姿は見れても行き来は出来ない状況(赤ちゃん用のフェンスをたてる、ダンボールや板などに通れない程度の穴をいくつかあけるなど)を作る。
※ネコちゃんが最初威嚇したり逃げたりすることがあっても、心配ありません。
相手の姿を見ても落ち着いていられるようになったら、同じ部屋に入れる。
その際、いきなりネコちゃんを自由にするのではなく、ネコちゃんに人が付き添い、ある程度の距離が持てるようにする。

~練習する際のポイントは~

うまく出来なくても絶対に怒らない。
焦らず時間をかける(とても興奮していたり、とても怖がっている時は一つ前の工程に戻る)
空腹時などイライラしやすい時に練習しない
ワンちゃん、ネコちゃんが楽しい内に練習を止める(一回に5分~10分程度)

ワンちゃんもネコちゃんも、一度周りとうまくコミュニケーションがとれるようになったとしても、その後も練習しないと、練習前に戻ってしまうことがあります。継続して練習する事が大切です。

今回はここまでです。
・ワンちゃんは基礎訓練(「お座り」「伏せ」「待て」)ができる
・呼べばすぐ来る
・ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせる
については後日また「ちょっとしたお話」に載せさせていただきますね。

担当:動物看護師 柴田由起

2011年 11月 28日 掲載

みなさんは、ワンちゃん・ネコちゃんの災害時の備えは万全ですか?
今回はいざという時に備えて、「飼い主さんができること」「ワンちゃん・ネコちゃん自身ができるといいこと」をお話しさていただきますね。

「飼い主さんができること」

1 ワクチン接種をしておく
→はぐれた際や避難所において、感染症の流行が心配されるからです。
2 迷子札・鑑札・マイクロチップ » 参照
→室内にいる子でも、飼い主さんの外出中に災害に襲われ、パニックを起こして外に出てしまうかもしれません。はぐれた際にとても有力な情報になります。
3 避妊・去勢手術をする
→はぐれた際や、避難生活などでの、他のワンちゃんやネコちゃんとのトラブル防止になります。
4 いつもいる場所を安全な場所にしておく
→いつもいる場所の周りに、落ちやすいものや倒れやすいものがないようにしましょう。また、室内であれば窓際、室外であればブロック塀から離すようにしましょう。
近くの動物愛護管理センターの連絡先、場所を知っておく
→はぐれた際に保護されていないか確認できます。
避難場所を決めておく
→まず、避難を考えている場所がペットの受け入れが可能かどうか、最寄りの市役所か役場に確認しましょう。場所が決まったら一度自宅から歩いてみて、安全で最短なルートを確認しましょう。
協力しあえる輪を作っておく。
→ご近所の方や、Web友達など
避難グッズを準備し、持ち出しやすいようにしておく

避難グッズチェックシート

□ ドライフード
3日以上は準備しておいたほうがよいでしょう
□ 缶詰、パウチタイプのウエットフード
水か少ないときに水分の多いウエットフードが役立ちます
□ おやつ
緊張やストレスを軽減できます
□ 水
飲用、ケガをした際に傷口を洗えます

□ フードボウル
かさばらないアウトドア用の、たためるフードボウルがあるとよいでしょう
□ いつも飲んでいる薬、予防薬
□ ペットシーツ
□ 首輪、リード、ハーネス
室内につねにいるワンちゃん、ネコちゃんでも、首輪をつけておいた方がいざという時につかまえやすくなります。リードは付ける時間がないこともあるので、予備を用意したほうがよいでしょう。
□ カッパ
雨を防ぐ以外に、寒さ、ケガの予防にもつながります。
□ ブーツ、くつした
ガレキが多いが抱っこできない時に役立ちます。
※事前に履いて歩けるように練習をしたほうがよいでしょう。
□ ケージ、キャリー
※避難所にいる場合、長く中に入ることが考えられます。日頃から落ち着いて入っていられるようにしましょう。
□ おもちゃ
緊張やストレスを軽減できます。
あまりスペースがなくでも遊べるものがよいでしょう。
□ 口輪
ワンちゃんが避難所に入った際、飼い主さんも周りの方も安心できます。
拾い食いの予防にもなります。
□ ペットの写真
はぐれた際、今の特徴が良くわかる写真を準備しましょう。
写真は家族の方と一緒に写っているものや、全身が写っているもの数枚あるとよいでしょう。
※定期的に交換することも忘れずに。

成犬・成猫ちゃんであれば、6ヶ月
仔犬・仔猫ちゃんであれば、1ヶ月

□ ワンちゃん・ネコちゃんの情報を細かく記した手帳
食事について、給与回数、給与量、運動、好み、嫌いなこと、病歴、現在投与している薬、合わない薬、処方されている食事、主治医、かかりつけの病院名と連絡先、飼育環境(温度、湿度、明るさ、飼育場所)、注意事項(咬傷事故歴、理由など)その他必要と思われることはなんでも記載してください。
そして、飼い主さんの住所、氏名、連絡先、携帯電話番号も忘れずに記載してください。
手帳には写真を貼っておくと良いでしょう。
□ ワクチン証明書や鑑札、狂犬病予防注射済票
□ 黒の油性ペン
はぐれた際の情報伝達などに役立ちます。
□ ビニール袋
□ 応急手当用品
ガーゼ、包帯、洗浄綿、綿棒、紙テープ、ハサミなど。
□ 保温用品
使い捨てカイロ、毛布など。
□ タオル

» 【印刷用】避難グッズチェックシート(PDFファイル)

「ワンちゃん・ネコちゃん自身ができるといいこと」

  • 人や他のワンちゃん、ネコちゃんなど、周りとうまくコミュニケーションがとれる
  • ワンちゃんは基礎訓練(「お座り」「伏せ」「待て」)ができる
  • 呼べばすぐ来る
  • ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせる

はご近所の方や、お友達、お散歩友達にも協力してもらいましょう。
2~4 はご褒美(おやつや遊んであげるなど)とセットにして「いわれた通りにしたら、いいことがある。」ことを覚えてもらうと早く覚えてもらえます。

教え方のコツについては、後日『災害に備えて(その2)』で詳しくご説明させていただきますね

以上のことができず、ペットを受け入れている避難所でも受け入れてもらえなかったことがあったようです。

ワンちゃん、ネコちゃん自身の備えは、日頃の練習なしではできません。
今のうちに少しずつできるようになるといいですね。

※災害に関することでご興味ある方は、NPO法人アナイスもご覧ください。

いざという時に備えて日頃から災害に備えていただき、大切な家族であるワンちゃん、ネコちゃんを守ってあげられるようにしてくださいね。

担当:動物看護師 柴田由起

2011年 11月 15日 掲載

みなさんは、お家のワンちゃんがお散歩中に何かくわえているのを見つけて、ヒヤッとした経験はありませんか?

すぐに口から出してくれればいいのですが、間違って飲み込んでしまい、中には排泄されずに胃の中で留まっていたり、腸に詰まってしまうケースも少なくありません。
その場合には緊急手術を必要とすることもあります。
また、万が一毒物入りの物だったりすると中毒症状が出る可能性もあります。
実は、拾い食いはとっても危険なのです(>Д<)

では、拾い食いをさせないためにはどうすれば良いでしょうか?

まず実行して頂きたいのが、ワンちゃんが口にしてはいけないもの、危険なものは、ワンちゃんの手の届くところには置かない、ということです。
また監視できないときはサークルの中に入れるようにし、状況によっては、食卓の下など、拾い食いをよくする場所への出入りをさせないようにするのも、ひとつの方法です。

基本ですが、これが1番大事です。

しかし、お散歩中では落ちているものすべて片づける訳にはいきません。

そこで、ワンちゃんに拾い食いの癖がある場合は日頃からトレーニングをしましょう。

☆拾い食いをするといやなことが起こる!!トレーニング

  1. いつものお散歩コースなどで、犬に先回りして拾い食いしそうな物にタバスコ・からし・ビターアップル(写真右)など 塗付・スプレーしておきます。
  2. 犬がこれを口にして嫌な思いを経験し、「拾い食いをすると嫌なことが起こる」ということを覚えさせます。 これを繰り返すことにより、必然的に拾い食いすることを避けるようになります。

☆いいものもらえる♪トレーニング

  1. まず、お気に入りのおやつなどをワンちゃんにみせます。
  2. ワンちゃんはおやつを欲しがりますが、この時は絶対に与えないようにして、「ダメ」「イケナイ」など掛け声を言います。
  3. ワンちゃんがおやつをあきらめたところで、別の手からもっとおいしいおやつをあげます。
    そうすることで、『あきらめたらもっとおいしいものがもらえるんだ』と学習します。
    何度も練習して、実際に拾い食いをしそうになったときに「ダメ」「イケナイ」と声をかけ、拾い食いを未然に防ぎましょう!

※もし危険なものを口にくわえてしまったら無理やり取る事はなるべく避けた方が良いです。
ワンちゃんは自分のくわえているものを人に取られたくないために抵抗した時の勢いで飲み込んでしまうことも考えられますし、噛まれる事もあります。
おやつやおもちゃと交換するようにしましょう。

万が一、誤飲誤食をしてしまった際は、早めに病院にご連絡くださいね。

担当:動物看護師 鳥居

2011年 10月 14日 掲載