ペットの診察・治療・病気予防
フィラリア予防・去勢避妊・鍼灸

アクセスマップ・愛知県知多郡阿久比町

診療時間

犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

ちょっとしたお話

今日は皮膚の怪我ややけど、床ずれなどの治療に効果のある「ラップ療法」についてご紹介します。

情報提供をしてくださったゴン太ちゃんの飼い主様、本当にありがとうございました(^^)

 

<準備するもの>

☆ ガーゼ

☆ ビニール袋 ※排水溝用の穴が開いているものだとより便利です。

☆ はさみ

☆ セロテープ

☆ 紙テープ

 

<作り方>

1、 ガーゼを患部のサイズに切る。

2、 ビニール袋の中にガーゼを入れて包み、端をセロテープでとめる。

3、 ビニールの表面(患部に当てる面)に穴をあける。

※もともと穴の開いている排水溝用の物だと穴をあける手間がはぶけて便利です。

4、 完成!!

<使い方>

1、傷口を水道水で洗い、表面の死んでしまった皮膚組織や異物を除去する。

2、作ったビニールガーゼを患部に貼る。 ※軟膏・消毒薬等は使わない。

3、紙テープで剥がれないようにとめる。

4、一日一回程度ビニールガーゼを交換する。

 

 

<メリット>

☆ 患部とガーゼが直接くっつかないので、従来の方法によるガーゼを剥がす際に起きていた治りかけの患部を傷つけたり、出血等の痛みを伴わない。

☆ 傷口から浸出する液はビニールにあけた穴からガーゼが吸い取ってくれるので汚れない。

☆ 膿等の傷口から浸出する液が無い場合は、サランラップ等のビニールで覆うだけでも治療効果が得られる。

 

 

<最後に>

この方法は、2013年12月10日発行の中日新聞で『「軟こう・ガーゼ」での傷治療 湿潤療法と比較を』というタイトルで紹介されていました。(この記事を飼い主様が持って来てくださいました。)

記者の方が実際に自分の肌で実験を行っており、治り具合を記録したところ感染治療用の軟膏とガーゼを使用した場合よりも早く回復していく様子が載っていました。

床ずれ、やけど等でお困りの患者様に、是非試して頂きたいと思います(^^)♪

 

 

 

文責 看護士 西尾

2014年 1月 08日 掲載

当院の取り扱っている保険会社さんは<アイペット損害保険><アニコム損害保険>になります。

2つの保険会社さんの保険適応外項目のお知らせです。

*************************************

*保険加入前から継続治療している病気

*サプリメント等の処方

*シャンプー、歯磨きペースト等のケア用品

*療法食・おやつ

*ペットホテル

*治療目的以外での手術・検査(避妊・去勢手術 帝王切開 歯石除去 など)

*診察なしでのお薬の処方(こちらに関してはアニコム損保加入の方のみとなります)

*************************************

上記の項目は全て保険適応外になりますのでお気を付け下さい!!

鍼灸については保険適応内となっておりますが、先天性疾患などをお持ちのペットさんの場合は適応外になる場合があります。

上記2つの保険会社さん以外、以前かかった事のある病気、ご不明な点がありましたら直接保険会社さんへお問い合わせ下さいm(__)m

 

文責 看護士横田

2013年 12月 28日 掲載

今回は前回に続き、ワンちゃん・ネコちゃんの食事管理【後編】をお話しさせていただきます(*^^*)

 

③オヤツのカロリーを考えよう!

ついつい「ちょっとだけだから…」と思って与えてしまうおやつ。

意外とワンちゃん・ネコちゃんにとっては高カロリーな場合もあります。

1日の必要カロリー量を把握し、おやつを与えるようにしましょう。

④本当に食べ物を欲しがっているの?

特にワンちゃんの場合、食事を与えると与えただけ食べる傾向があるため、飼い主様からすると一見食事が足りないように見えてしまうかもしれません。

しかしこれは犬の祖先であるオオカミが群れで生活していた時代の習性の名残と言われています。

オオカミの群れの社会では、群れのリーダーが先に餌を食べ、リーダー以外はそのあといっせいに食べるため、『食べられる時に食べられるだけ』食べようとするのです。

 

ワンちゃん・ネコちゃんを満足させる手段は食べ物だけではありません。

何か物足りなさそうと感じるときは、お散歩や遊びなどでコミュニケーションをとって満足させてあげましょう。

 

食事のしつけやこまめな体重チェックは、習慣化してしまえば難しい事ではありませんし、定期的に体重を量るだけでも健康管理に役立ちます。

ワンちゃん・ネコちゃんがより長く健康で楽しく過ごすためにも、できることから少しずつはじめてみましょう☆

 

参考文献 ロイヤルカナン ベッツプランニュース

文責 看護士 鳥居

 

2013年 12月 14日 掲載

いまや日本のワンちゃん・ネコちゃんの3頭に1頭が“肥満”または“太り気味”と言われ、年々増加傾向にあります。

“肥満”は一般的に健康にとってよくないことであると認識され、様々な病気のリスクを高めたり、病気を悪化させる要因とされています。

今回は、ワンちゃん・ネコちゃんの体重管理【前編】をお話します☆

 

①毎日の食事量をしっかり決め、その量を守るよう意識する

ワンちゃん・ネコちゃんにはそれぞれに適切な給与量を把握して与えることが大切です。

ごほうびやしつけとしておやつを与える際も、容器などに1日分を小分けにし与え過ぎないようにしましょう。

 

②“犬や猫は思ったよりも小さい”ということを意識する

ワンちゃん・ネコちゃんがより身近な存在になっている昨今、ついつい何でもヒトと同じように考えてしまいがちです。

例えば、5kgのワンちゃんが5.5kgになっても「たった0.5kg」と、特に気にならないかもしれません。

しかし体重は10%増えており、50kgのヒトが55kgになったことと同じなのです。

「○○kg増えた、減った」と考えるより、「○○%増えた、減った」と考えてみましょう。

 

次回、後編に続きます。お楽しみに(*^^*)

 

参考文献 ロイヤルカナン ベッツプランニュース

文責 看護士 鳥居

 

2013年 12月 04日 掲載

今日は飼い主様から教えて頂いた、ワンちゃん用の腹まきの作り方を紹介します(^^)

情報提供していただいた飼い主様、メルちゃん、本当にありがとうございます。

 

【用意するもの】

☆幅広のヘアーバンド…2枚

☆ ソーイングセット〇〇〇〇〇

☆ホッカイロ(小)〇〇〇〇〇〇

☆ガーゼハンカチ…1枚〇〇〇

 

【作り方】

1、ヘアーバンドを二枚重ねて筒状にします。

 

2、ホッカイロを入れる部分を残し、袋状になるようふち(図の赤い点線部分)を縫います。

 

3、ガーゼハンカチで包んだホッカイロを二枚重ねたヘアーバンドの間に入れます。

(ガーゼが滑り止めの役割をしてくれます)

→完成!!\(^o^)/


※低温やけどにご注意ください。

 

 

お腹(内臓)が冷えると便秘、下痢、免疫力低下で体調を崩しやすくなってしまいます。
また、内臓の消化能力も悪くなり基礎代謝が下がってしまう等健康にもよくありません。

特に、体の弱い子、腎臓の悪い子、シニアの子は腎兪(じんゆ)というツボ

(背側・第二、第三腰椎の間)を温めると良いと言われています。

 

詳しくは、お気軽にスタッフまでお問い合わせください。

 

それでは、お腹を温めて今年の寒~い冬も頑張って乗り切りましょう(^^)

 

 

文責 看護士 西尾

2013年 11月 08日 掲載

<喀血と吐血の違い>

言葉を話せない動物さんたちは自分で症状や痛みのある部分を伝えることができません。
そこで私たちはお家で見られた症状を飼い主様にお聞きして原因や問題のある臓器を
絞り込んでいきます。
今回は「血を吐いた時」にお聞きするポイントをご紹介します。
血にも吐血喀血の2種類があり・・・
★喀血とは・・・
吐き出した血液は鮮紅色で血液に泡が混ざっていることがあります。
*喉頭から肺に至る気道のどこかで起こった出血が喀出されたもので、
血痰としてでることもあります。
<原因>
誤って異物を気道内に飲み込んでしまったり、交通事故や動物同士のケンカにより
肺の損傷によって気道内で出血した場合。
気管支や肺、心臓などの病気や腫瘍、血液の病気。

★吐血とは・・・
胃、十二指腸などから出血した場合、黒ずんだ色をしています。
(口の中、喉などの上部の消化器から出血した場合は黒ずんではいません。)
十二指腸より上部消化管で起こった出血が吐出(嘔吐とともに出る)されたものです。
<原因>
口の中、喉の出血、食道や胃の病気、腫瘍、血液の病気。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★主に上記の表の4つをポイントにして症状を絞り込んでいきます。

よろしければ診察時に吐いた物、便、尿や症状を写した動画などありましたら

より細かい事がわかるため、是非お持ちくださいね。

 

文責 看護士 横田

2013年 10月 23日 掲載

今回は、ワンちゃんのブドウ中毒についてのお話です。

近年ブドウや干しブドウは、ワンちゃんに急性腎不全をおこす可能性のある食材として注意が促されています。

はっきりとした原因はまだ分かっていませんが、実際にブドウを食べて急性腎不全をおこしてしまったワンちゃんのケースが、世界で何十例も報告されています。

症状としては、嘔吐・下痢・元気消失・乏尿(尿量が極端に少ない状態)などで、最終的に亡くなってしまうケースも報告されています。

中毒量の目安としては、ワンちゃんの体重1kgあたりブドウ20g以上、干しブドウの場合は11g以上と言われていますが、個体差やブドウの種類や状態によって差があると思われるので、ワンちゃんにブドウや干しブドウをあげるのは、少量であってもやめた方が良いでしょう。
猫ちゃんでのブドウ中毒の報告はまだありませんが、ワンちゃんと同じようにおこってしまう可能性はあると思われるため、やめておいた方が良いと思われます。

もしそれでもブドウを食べてしまった場合は、時間が経ってなければ吐かせる処置がお勧めです。

すぐにご連絡下さいね。

文責 獣医師:加藤

2013年 9月 06日 掲載

こんにちは、暑くなってきましたね!
今回は飼い主様から教えて頂いた寝たきりのワンちゃんのアイデアグッズをご紹介します。

前回の「アイデアグッズ!~ワンちゃんのおむつ編~」でアイデアをご提供くださったハルちゃんに
情報を頂きました。ハルちゃん、飼い主様、ありがとうございます♪

<用意するもの>

・人間用のマットレス
・テープ
・大きめのストール(風呂敷でも代用可)

◆人間用のマットレス(三つ折りのもの)のカバーを外します。
◆マットレスがずれないようにテープで固定します。

◆ストールで包んで風呂敷のように縛ります。

完成!

マットレスやストールの大きさは動物さんに合わせて、よりフィットするものを選んであげてくださいね。

これで、動物さんはもちろんのこと、飼い主様も移動の際の負担がかなり軽減されます。
体がある程度固定されているので、車での移動も安心です。このまま診察代の上に乗せることもできます。

*****

ハルちゃんはなんと!今年の9月で18歳(ヒトでいうと90歳近く)になるご長寿さんです。
一生懸命、という言葉が本当に相応しいくらい、飼い主様ともども頑張ってくださっています。
そして、そんなハルちゃんを思う飼い主様の気持ちから、心のこもったアイデアグッズが生まれるんですね!

飼い主様、ハルちゃん、アイデアのご提供本当にありがとうございました!

文責 看護士:山下

2013年 7月 24日 掲載

この腫瘍は脂肪細胞が腫瘍化したものです。

高齢の動物で多く発生が見られる良性の腫瘍ですが、非常によく似たものには悪性の腫瘍(脂肪肉腫、肥満細胞腫 ※)もあります。

 

症状:

主に皮膚の下にやわらかく膨らんだ塊ができます。

痛みや痒みはなく、初期にはシャンプーやブラッシングなどの際にたまたま見つけることがほとんどです。時間がたつにつれてゆっくりと大きなふくらみになっていきます。

 

治療:

外科手術で腫瘍を取り除きます。

基本的には良性のものですので、小さいものですとそのまま様子を見ることもありますが、大きくなってくるようでしたら早めに取り除いてあげたほうがよいでしょう。

また、腫瘍組織が皮膚の下だけでなく筋肉にもめり込んでしまっているもの(浸潤性脂肪腫)では手術後にもしばしば再発することがあります。

 

※脂肪肉腫は悪性のものですが、転移はきわめて少なく、手術で取り除いた後はほとんど再発は見られません。

肥満細胞腫は見た目は非常に脂肪腫に似ていますが、外科手術後に放射線療法や抗がん剤療法などを併用することもあります。この腫瘍細胞は刺激を受けると”ヒスタミン”という物質を放出して嘔吐、炎症などの症状を引き起こしますので、あまり触ったりもんだりしないほうがよいでしょう。

2013年 7月 12日 掲載

この病気は老齢のワンちゃんで非常に多い心臓の病気です。
特に大型犬に比べ小型犬のワンちゃんで発生します。
また、キングチャールズ・スパニエルでは3~4才の比較的若い子にも多発します。

 

心臓は常に収縮・拡張を繰り返し、体中に血液を送るポンプの役割をしています。

心臓は右心房、右心室、左心房、左心室の4つの部屋に分かれていて、各部屋を血液が正しい方向に流れて行かなければなりません。各部屋の間には”弁”があり、各部屋ごとに血液を迎え入れ、送り出すときに逆流させないために開いたり閉じたりを繰り返しています。
”僧房弁”は左心室と左心房の間にある弁の名前です。この弁がしっかりと閉じないで隙間ができてしまった状態が『僧房弁閉鎖不全症』です。

 

症状:
最初はほぼ無症状ですが、次第に疲れやすく散歩を前ほど喜ばないなどの症状が出始めます。

病気の進行に伴い血液循環が悪化し肺水腫(肺に水がたまった状態)を併発します。このころではゴホゴホという咳や呼吸困難によるチアノーゼ(舌などの粘膜色が紫色になる)もみられます。

さらに進行すると運動をするとすぐに休もうとしたり、突然倒れたりしてしまいます。

 

診断:
聴診(心臓内の血液の逆流音、弁の閉鎖音の異常) レントゲン(心肥大・肺水腫の確認) エコー(心臓内の血液の流れ、弁の状態、心肥大の確認)

 

治療:

症状を緩和するために内服薬(血管を拡張する薬や心臓の収縮力を高める薬など)を処方いたします。これらの薬は心臓のポンプの役割を助けるためのものですので、突然飲むのを止めてしまうと急速に薬でカバーしていた分の負荷がかかり、病気が悪化してしまう可能性があります。調子が良くなった場合でもしっかりと飲ませてあげて下さい。

また、咳があったり肺水腫の併発が見られる場合には利尿剤も処方します。

 


 

残念ながら一度この病気を完治させる治療法はありません。

しかし、適切に治療をしていけば病気の進行をなるべく遅らせたり、日常生活を楽に過ごせるようにすることが出来ます。

年齢が高いワンちゃんでは特にお家での様子の観察・病院での定期検診を行って、病気の早期発見・QOL(生活の質)の維持に努めましょう。

 

文章担当:獣医師 水出

2013年 6月 20日 掲載