ちょっとしたお話
ビオベテリナリーはシロップタイプの健康補助食品です。(写真はワンちゃん用です)
嗜好性が高く、普段のご飯・お水の中に混ぜることによって食欲・飲水量の増加、維持をする手助けになります。
もちろん、そのまま食べても大丈夫です^^
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「もともと食が細くて心配」「歳をとってから食べが悪くなってしまった…」など食欲不振がちのコはもちろんこれからの季節、夏バテ防止や熱中症予防にも活用できます。
またどうしても飲水量が必要な病気(膀胱炎・尿石症など)にかかってしまったとき、ビオベテリナリーを普段のお水に混ぜて風味づけをしてあげることで
進んで飲んでくれるようになることが期待できます。
無理矢理注射器などで飲ませるよりも簡単でワンちゃんネコちゃんはもちろん飼い主さまの負担の軽減にもなります。
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「ダイエット中だからカロリーが気になる・・・」「美味しい=高カロリーなのでは?」と心配される方もみえるかと思います。ビオベテリナリーは小型のワンちゃんで1日15.45kcal ネコちゃんで1日12kcal(1日あたり30mlの給与)と、とっても低カロリー。
しかし必要な栄養素は十分に含まれています。
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実際に開封してにおいや味を確認してみました。
ホットケーキミックスのような甘い優しい香りが印象的です。味は濃すぎず、口当たりも柔らかかったです。
食餌や飲水は一生モノです。ワンちゃん・ネコちゃんの毎日を、より良いものにしてあげられると良いですね^^
担当:看護士 山下
スプラウト(新芽)を原料とした“生きた酵素”のサプリメントです。
どんな動物たちも、生きている以上ストレスを感じています。
そのストレスによって体内に「フリーラジカル」という物質が増えることにより、体が酸化する(=錆びる)と言われています。
酸化が進むと病気にかかりやすくなったり、老化の原因になります。
本来なら「フリーラジカル」と戦うためのメカニズムが体の中で働いていますが、それが不具合をきたすと酸化を防ぐ「抗酸化酵素」が失われ、健康を損なう原因となってしまいます。
その「抗酸化酵素」を補うためのサプリメントがこのVpetです。
ペット先進国であるアメリカの獣医師、生化学者、植物学者、栄養学者の協力のもと、開発されました。
Vpetはハワイで有機栽培された特殊な大麦のスプラウト(新芽)を原料とし、酵素を生きたままの状態で維持出来るように作られました。さらに動物の腸から吸収しやすくするための特殊なコーティング加工が施されています。
ペットフードだけではどうしても不足してしまう“生きた酵素”を与えることで、元気な毎日を目指しましょう。
担当:看護士 山下
バレンタインも終わってしまいましたが、今日はみなさんも聞いたことのあるチョコレート中毒についてご説明します。
ネコちゃんはチョコレートに対し嗜好性は高くないのであまり心配はいりませんが、ワンちゃんは喜んで食べる子も多いみたいなので注意が必要です。
【1】なぜ、チョコレートで中毒が起こるのでしょうか?
チョコレートの中には、犬猫にとって有害物質である「テオブロミン」という成分が入っています。
テオブロミンは、チョコレート、カカオ豆、カカオ豆の外皮、コーラ、茶に存在している物質で、特に、チョコレートやカカオ豆は含有率が高いのです。
チョコレートを大量に摂取すると、テオブロミンと言う成分が犬猫では身体から排泄されず留まり、中毒症状が起こります。
【2】チョコレート中毒の症状とは?
チョコレート(テオブロミン)中毒になった場合の症状は、嘔吐・下痢・興奮・抑うつ・不整脈・パンティング(ハーハーすること)・高体温・運動失調(フラフラすること)・ふるえ・痙攣・発作、時に死に至る昏睡等があげられています。
【3】どのくらいの量のチョコレートを食べると危ないのでしょうか?
テオブロミンのLD50(50%が死亡する量)は約100~200㎎/㎏と言われていますが、これ以下でも命にかかわる重篤な症状を現す可能性もあるそうです。
20㎎/㎏だと軽い症状がみられ、40~50㎎/㎏では重篤な症状、60㎎/㎏で痙攣がおきます。
各チョコレートのテオブロミン含量はそれぞれ以下の通りです。
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つまり、5㎏の犬がミルクチョコレート50g(製品約1枚)を食べると軽い症状が出て、100g(製品約2枚)以上食べると重篤な症状が出るという事です。
また、3kgのチワワがチョコレート効果99%を6g(製品約1/8枚)食べると症状が出て、12g(製品約1/4枚)以上食べると重篤となる可能性があるという事です。
なので、特にカカオ成分の高いチョコレートは少量でも危険です。
ちなみに、ホワイトチョコレートはテオブロミンの含量がわずかですので、普通のチョコレートと比べたら中毒は起きにくいです。
【4】もし、チョコレートを食べてしまったら?
もしチョコレートを食べてしまった場合は、すぐに吐かせる必要があります。
食べてから時間が経てば経つほど体に吸収されてしまうので、少しでも早く病院へご連絡頂き、お連れください。
その時以下の事をご確認いただけると、よりスムーズに治療をさせて頂けます。
~チョコレート中毒の疑いのある時に~
1.何時頃食べたか?
2.どの位食べたか?
3.チョコレートの種類と成分
4.どのようにして食べたのか?
(チョコレートのみ?銀紙もいっしよ?)
担当:看護士 鳥居
こんにちは!!
突然ですが、皆さんは普段ペットさんたちの足の裏をじっくり見ることありますか?
普段は地面に接していることが大半を占める足の裏。
今日はこの足の裏にまつわる病気の予防や事故対策について考えてみたいと思います。
ワンちゃんネコちゃんの足の裏。
まず目に入るのはやはり肉球ではないでしょうか(^^)
小さい頃はピンク色で柔らかかったのに、今は黒くて硬くなっていたり…。
ワンちゃんネコちゃんたちの日々の生活スタイルによって、肉球の色は変化していくものです。
加齢や歩行による刺激によって、足裏の色素が沈着し、変色、硬化していくといわれています。
老齢犬、老齢猫では皮膚の新陳代謝機能が低下してしまうので乾燥した時期や寒い時期には肉球がひび割れてしまう事があります。
保湿性のクリームなどを使って、ケアして頂くことをお薦めします。
次に見て頂きたいのが指間の毛です。
足裏の肉球にかぶさるほど、毛が伸びていませんか?
指間の毛が肉球を隠すことによって肉球の働きの一つである滑り止めの役割が果たせなくなってしまいます。
特に、最近の住宅事情ではフローリングの床で生活しているワンちゃんネコちゃんたちも多いと思います。肉球を毛で隠したまま全力疾走!!そして、もし転んでしまったら…。
滑りやすいフローリングの上を歩くために、足の踏ん張りが利かず足腰の関節を痛めてしまったり、急な方向転換時にぎっくり腰を引き起こすことがあります。ジャンプや階段の昇り降りは腰に負担がかかりやすいので、特に注意が必要です。
予防には、足裏の毛をバリカンですっきり刈る。滑り防止効果のある肉球保護剤を塗る。床に絨毯を敷く。滑り止め効果のあるワックスを床に塗るといった対策と、急激でない運動で少しずつ筋肉を鍛える対策が有効です。
また、汗をかかないと言われているワンちゃんの身体の中で、唯一汗をかく場所。それが足の裏の肉球周りです。特に毛の量が多いワンちゃんは足先が蒸れてしまいがちで通気性が悪いためにマラセチアという細菌が繁殖し、皮膚炎を起こしてしまうこともあります。
マラセチアとは、カビ(真菌)の一種で、ワンちゃんネコちゃんたちの正常な皮膚にも常に存在していて、普段は全く悪さをしません。
しかし、脂質や湿度のあるところを特に好み、抵抗力が落ちている時には繁殖しやすく皮膚炎と並び、外耳炎を引き起こす原因のひとつとも言われています。
症状としては、独特の臭いと痒みが特徴です。
痒さで足先を舐め続け、二次的な細菌感染を引き起こしてしまうケースもあります。
もし、執拗に痒がる仕草を発見したら、一度診察を受けて頂くことをお薦めします。
以上のように、足裏の毛が伸びていることで、私たちの大切な家族であるワンちゃんネコちゃんたちが辛い思いをしているかもしれません。
彼らに生涯健康で快適に過ごしてもらうためにも、足裏のケアの必要性を考えて頂けたらと思います。
当院では足裏の毛刈り処置もうけたまわっております。
ご興味を持たれた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
担当:看護士 西尾
メリット
- 万が一飼い主様と離れてしまった時(迷子・盗難・災害・事故等)でも、動物を保護したときに身元を確認することができます。
そのため、飼い主様のもとに戻ってくる可能性は高くなります。 - 注入時の副作用はなく、耐久30年です。
- 一度体内に埋め込むと脱落や消失することはありません。
デメリット
- 入れる際に太い針を刺すため、一瞬ではありますが痛みを伴います。
- 痛みをなくすために全身麻酔をかける場合は、麻酔代等がかかります。
- 本当にごくまれにですが、チップを埋めたところに繊維肉腫(せんいにくしゅ)という悪性の腫瘍の発生が報告されています。
飼い主様へのお願い
マイクロチップ代+挿入処置料 → 3200円
(麻酔が必要な場合は 別途麻酔代がかかります)
登録料として別途1000円が必要になります。
挿入処置後に登録申込書をお渡し致しますので、登録料の受領書を添付してから郵送してください。
手続きを行わないと、登録完了になりませんのでご注意ください。
東北大震災でも飼い主様と離れ離れになってしまった動物がたくさんいました。
当院では頂いた処置料の中から500円を社団法人愛知県獣医師会を通じ、このような動物達のために募金させて頂いております。
担当:看護士 横田
ペットと暮らすうえで、みなさん一度は避妊・去勢手術を考えられた事があるのではないでしょうか?
しかし、「健康な体にメスを入れるのはかわいそう・・。」 「費用がかかるし・・。」などの理由から、二の足を踏まれる方も多いと思います。
確かに避妊・去勢手術は「する」「しない」のどちらを選択しても、それぞれにメリットとデメリットがあります。
今回は、改めて避妊・去勢手術の必要性について、みなさんにご説明したいと思います。
●本当にかわいそうなのはどちらだと思いますか?
今一緒に暮らしているペットさんの生活を考えてみましょう。女の子の場合、発情が来てもその度に交配させるということは基本的にはありません。男の子の場合、女の子のもとに行きたがる、交配したがる様子があっても行かせなかったりします。
・・・・よく考えてみると、それはその子にとってとても不自然なことであり、思うようにいかないというストレスを与えている事になります。
避妊・去勢手術は、そのストレスをなくすというメリットがあります。
ワクチンや予防薬などをされる飼い主さんが増えた事により、ペット達の寿命が延び、高齢でよくみられる腫瘍疾患や生殖器に関連する病気で来院される子も増えてきています。
このような病気の中には、避妊・去勢手術により予防できるものもあります。
また、予想外の妊娠・出産を防ぐことや交尾行動による病気の感染予防、縄張り争いの為のケンカの減少、攻撃性の低下などのメリットもあります。
怪我をした時、病気になった時の治療代や手術代と比べると、避妊・去勢手術代の方が何倍も安く済むというメリットもあります。
更に、病気の時に手術を行うよりも、健康な時に行う避妊・去勢手術の方が何倍もリスクが少ない状態で出来るというメリットもあります。
避妊・去勢手術をしたことにより、以前より太りやすくなってしまう子も中にはいます。
しかし、メリットとデメリットを天秤にかけると、メリットの方が多いのではないでしょうか?
大切な家族の一員のペットさんが、いつまでも健康で健やかに暮らせるように、もう一度避妊・去勢について考えてみてはいかがでしょうか?
もし、避妊・去勢手術のことで前向きにお考えの方は、お気軽にご相談下さい。
もちろん、ご不安なことや他に気になることがある場合にもお気軽にご相談下さいね。
担当:柴田・水出
今回は飼い主様でも簡単に出来るワンちゃんネコちゃんの健康チェックをご紹介します。
早速お家のワンちゃん、ネコちゃんでチャレンジしてみてくださいね。
①BCS(ボディー・コンディショニング・スコア)のチェック
※BCSとはもともとは牛の発育確認のために使われていたボディチェックです。
身体を触り、体格や脂肪の具合などを五段階で評価します。数値が低いほうが痩せ傾向にあり、高い方が肥満傾向にあります。理想はBCS3と言われています。適度に脂肪がつき、骨格や筋肉などがきちんとわかる状態です。
- 体を触って肋骨が確認できますか?触っても確認出来ない、または目で見えるほど浮き出ていませんか?
- 上から見て腰のくびれはありますか?
- 横から見てお腹はわずかにへこんでいますか?垂れ下がっていたり、極端にへこんでいませんか?
- しっぽの付け根の骨はある程度触れますか?触れないほど脂肪がついていたり、見てわかるくらい骨が浮き出ていませんか?
太り過ぎは糖尿病や脂肪肝、足腰に負担がかかることによるヘルニアなどを誘発します。
だからと言って極端なダイエット、痩せ過ぎも免疫力が低下してしまい病気にかかりやすくなってしまいます。あくまで標準を目指しましょう。
1週間~1ヶ月くらいの短い期間で急激に痩せたり、食欲は普通なのに体重だけがどんどん増えたりした場合は何らかの病気にかかっているかもしれません。早めの受診をお勧めします。
②飲水量のチェック
意外と気にされていない方が多いと思いますが、飲水量のチェックは糖尿病や腎不全など初期では気づきにくい病気の早期発見につながります。
- 計量カップを用意します。
- 水の量を測ってからお皿に入れます
- 寝る前など1日の終わりにお皿に残っている水を計量カップに戻し、最初に測って与えた量からどれだけ減っているかを計算します。
その子の平均飲水量を把握しておくと変化が分かりやすいですね。
- 極端に水を飲む量が増えていませんか?また、減っていませんか?
冬は特に飲水量が減少する傾向にあります。飲水量が減少することでおしっこが濃くなり、尿石症や膀胱炎などの病気になりやすくなってしまいます。
でも、自然にたくさんお水を飲ませるのはなかなか難しいですよね。
そんな時はゴハンに缶詰を混ぜてあげたり、お肉の煮汁をトッピングして水分を摂れるようにしてあげましょう。
③排泄物のチェック
- うんちの硬さは硬すぎたり柔らかすぎたりしませんか?
- おしっこ、うんちの回数・量が極端に多かったり少なかったりしませんか?
- 色はどうでしょうか?
- 変なものが混ざっていませんか?
正常なうんちはやや硬め(掴んでも形が崩れない程度)でコロコロといくつかにまとまっています。濃い目の黄土色が正常だと言われていますがフードの種類などで多少は変わってきます。消化しきれなかったお野菜などが出てくることもあります。
明らかな便秘の場合はうんちが硬くなります。お肉、カルシウムをたくさん摂取したときにも硬くなる傾向があるようです。
油の多いものの食べ過ぎや冷え、お留守番や外出のストレスからうんちが柔らかくなることがあります。下痢を繰り返すと腸の粘膜が傷つき、血便や粘液便(ゼリー状の液体のようなもの)をすることもあります。
また、お腹に寄生虫がいることもありますので糞便検査をお勧め致します。
意外と気づきにくいのが血尿です。血尿、というと真っ赤なおしっこが出てくるイメージが強いと思いますが、中には茶色がかったおしっこが出ることもあります。
『トイレできばっているのになかなか排泄出来ない?』
なかなか出ないうんちは便秘、または下痢をしていて何度もトイレに行くけれどやっぱり出ない、という状態かもしれません。
ネコちゃんの便秘では”巨大結腸症”という、うんちが腸の中に大量に詰まってしまい自分で排泄出来ない病気になっているかもしれません。
また、うんちが出ていないと思っていたら実はおしっこが出ていなかった!ということがたまにあるようです。
おしっこが出ない病気は腎不全や結石症などがあります。
おしっこが長時間排泄されないと、おしっこで出るはずだった毒素が血流に乗り体内に回ってしまうことがあります。そうなると状態が一気に悪くなり、最悪の場合は急死してしまうこともあります。
些細なことでも「おかしいな?」「変な行動をしているな?」と思ったらお早めにご相談くださいね。
思いあたる項目はありましたか?気になることがあればお気軽に当院までご相談ください。
動物は野生の本能であまり弱った姿を見せようとしない子が多いものです。
日頃から少しずつ気にかけて、早期発見・早期治療に努めましょう。
(*^ω^*)ノ
担当:看護士 山下
前回ストルバイト、シュウ酸カルシウムをご紹介させていただきました。
今回はストルバイトとシュウ酸カルシウムに関連する
お家ではなかなか難しい「採尿の仕方」とお家で簡単に作れる
「採尿グッズ」を紹介させていただきます。
★採尿の仕方★
1.小さな器をお尻の下に入れる
<使うもの>
お肉のトレー、苺のパック、大きめの缶の蓋など
<方法>
ワンちゃん、ネコちゃんがおしっこをしている時に素早くトレーをお尻の下にいれる。
※お肉のトレーはよく食器用洗剤で油を落としてから使ってください。
お散歩で必ずおっしこをしてくれるワンちゃんであれば来院の際トレーをお貸しします。
2.ペットシーツをひっくり返す
<使うもの>
いつも使っているペットシーツ
注射器またはスポイト
<方法>
普段使っているペットシーツを裏返しにしてビニールの面にする
シーツをいつものトイレにセットし、し終わったら注射器またはスポイトで吸う
ネコちゃんの場合いつものトイレに裏返しにペットシーツをひき少量のネコ砂またはおしっこを吸わないネコ砂を使用してください。
※注射器は当院にて無料でお渡ししています。
★簡単採尿グッズ★
お家で簡単に作れる採尿グッズをご紹介します。
1.ビンの蓋に割り箸をガムテープでつける
2.割り箸でコットンを挟む
当院ではウロキャッチャーを販売しております。
ご希望の方はお申し付け下さい。¥210(税込)
※ 採尿後時間がたってしまったもの、冷蔵庫に長時間保管してあったものは結晶化しやすく、濃縮してしまい、細菌が増えるため正確な尿検査ができません。
採尿をしたらすぐにご連絡いただき、お持ち下さい(*^_^*)
担当:看護士 横田
今日は、ワクチンで予防できるワンちゃんの伝染病についてご紹介します。
当院ではワンちゃんのワクチンの種類として、5種と8種を用意しております。
5種で予防できるのは、「犬ジステンパー・犬パルボウイルス感染症・犬伝染性肝炎・犬アデノウイルス2型感染症・犬パラインフルエンザ」の5種類の伝染病です。
8種の場合、これに「犬コロナウイルス感染症・犬レプトスピラ病(2種類)」の予防が加わります。
それでは、ひとつずつご紹介します。
- 犬ジステンパー
ジステンパーウイルスによっておこる病気で、発熱・下痢・神経症状などが起こります。
致死率が高い、恐い病気です。
- 犬パルボウイルス感染症
パルボウイルスによっておこる病気で、トマトケチャップのような血便や嘔吐を起こす腸炎型がよく知られています。子犬に突然死をもたらす心筋型もあります。
致死率が高い、恐い病気です。
- 犬伝染性肝炎
アデノウイルス1型によっておこる病気で、肝炎を主とし、嘔吐や下痢、食欲不振がおこることがあります。子犬では突然死することもある恐い病気です。
- 犬アデノウイルス2型感染症
アデノウイルス2型による呼吸器病で、別名「伝染性喉頭気管炎」といいます。
肺炎や気管支炎などをおこし、発熱や咳などの症状が出ます。他の細菌やウイルスと混合感染すると、症状が重くなります。
- 犬パラインフルエンザ
パラインフルエンザウイルスによる呼吸器病で、「犬アデノウイルス2型」と似た発熱や咳などのカゼ症状を起こします。
- 犬コロナウイルス感染症
腸炎をひき起こす感染症で、下痢や嘔吐がおこります。
パルボウイルスと混合感染すると、症状はいっそう重くなります。
- 犬レプトスピラ病(2つの型があります。)
レプトスピラという細菌によって腎臓や肝臓がおかされる、人と動物共通の恐い伝染病です。
感染した動物のおしっこや、そのおしっこに汚染された水や土壌から、経口または皮膚を通じて感染します。
代表的なのは、歯茎の出血や黄疸がみられる黄疸出血型と、高熱、嘔吐、下痢をおこすカニコーラ型の2種ですが、この他にもいろいろなタイプがあるので注意が必要です。
ワンちゃんのワクチンは、50日齢くらいから接種が可能です。始めの年だけ間隔をあけての2回接種が必要で、その次の年からは、1回ずつ1年ごとに追加接種が必要です。
ワンちゃんがこれらの伝染病にかからないように、または症状の発現を最小限にできるように、毎年のワクチン接種をお勧めします。
猫ちゃんの場合はこちらをご覧ください
» 「ワクチンで予防できる猫ちゃんの病気」
担当:獣医師 加藤
みなさんは、ワンちゃん・ネコちゃんの災害時の備えは万全ですか?
今回は災害にあった際、できた方がいいことの一つ、『呼べばすぐ来る』『ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせる』について詳しくお話しさせていただきますね。
★『呼べばすぐ来る』ことができると…
災害が発生した際に、いち早く捕まえて、一緒に避難できます。
<ワンちゃんに「おいで」を覚えてもらう>
2人1組でおこないましょう。
1 1人はリードをつかんでワンちゃんを引き寄せ、もう1人はワンちゃんが見える範囲で(だいたい5メートルほど)離れる。
2 離れた人が場所を決めたら、ワンちゃんと向かい合い、名前を呼び「おいで」と呼ぶ。
3 リードをつかんでいる人が即リードを放す。
4 呼んだ人の所へワンちゃんが行ったら、リードをつかみ、たくさん褒めてご褒美を与える。
5 立場をかえて、繰り返し練習する。
※上手くいかない時は距離を縮めてやってみましょう
ポイント
●ここで一番大事なことは、飼い主さんが楽しそうな声(高い声)で呼ぶことです。
ワンちゃんに「行ったら良い事がありそう!」と思ってもらえるように呼びましょう。
●「お座り」「伏せ」などとは違い「おいで」の指示は従うまで、何度だしてもOKです。なによりも楽しい雰囲気を出すことを重視しください。
<ネコちゃんに「おいで」を覚えてもらう>
ネコちゃんにとって良い事(食事・おやつを与える時など)をする前に「おいで」を言ってからにすると、「おいで」と言えば、来てくれるようになります。
注意!!
ワンちゃんもネコちゃんも「おいで」と言われた後に嫌な事(叱る、お風呂に入れる、爪切りをする、投薬をするなど)をすると、「おいで」と「嫌な事」を関連付けてしまうので、呼んでも来てくれなくなるかもしれません。
必ず、セットにしないようにしましょう。
★『ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせる』ことができると…
●災害が発生した際に、安全に避難できます。
飛び出して、飼い主さんの手から離れることはありません。
地面に飛び散っているガラスの破片などで怪我をしません。
●避難所に受け入れてもらいやすくなります。
●避難所などの慣れない場所でも、ワンちゃん・ネコちゃんがストレスを感じにくくなります。
<ケージやキャリーなどで落ち着いて過ごせるようになるには…>
ワンちゃん、ネコちゃんにケージやキャリーが「くつろぎの場所」だと思ってもらえるように、慣れていくようにしましょう。
注意!!
●悪いことをした後のお仕置きに使う
●病院に行くときにだけ使う
●始めから、長い間入れる
などをして、嫌な事を関連付けないようにしましょう
1 普段からケージやキャリーの扉を開けた状態で部屋に置く(ワンちゃんの場合、家族みんなが見えるリビングなどに置くとよいでしょう。)
2 ケージやキャリーの近くにおやつを置き食べてもらう。
3 2に充分慣れてきたら、ケージやキャリーの近くと、扉の付近におやつを置き食べてもらう。
4 扉付近から徐々に奥におやつを置き食べてもらう。
5 完全ケージやキャリーに入ることに抵抗がなくなったら、初めて扉を閉め、すぐ開ける。
6 徐々に扉を閉める時間を長くしていく。
※この時、外に出たそうな素振がみられたら、すぐに扉を開けて外に出してあげましょう。
災害に備えて、いろいろお伝えしましたが、最初はうまくいかなくても、根気よく続けていれば、どんな子でも必ず出来るようになります!
ですから、
●飼い主さんは、練習でイライラしないようにしましょう。
●練習はワンちゃん・ネコちゃんの集中力が切れる前(5~10分間)に終わらせるようにしましょう。
●ワンちゃん・ネコちゃんにとって、ご褒美(おやつ・褒める)が足りなかったり、強く叱ったりして、練習がつまらないものにならないように気を付けましょう。
練習は 短い時間で、日にちをかけて、飼い主さんもワンちゃん・ネコちゃんも楽しみながら、コツコツと することが一番大切です。
担当:動物看護師 柴田由起