院長コラム
阿久比の動物病院は、今年の10月で開業して23年になります。
副院長の水出先生を筆頭に、これまでの間に、6人のスタッフの結婚式に出させて頂きました。
院長という立場上、新郎の上司の後で2番目に祝辞を述べさせて頂くわけですが、「こんな小さな動物病院の院長が、祝辞を言わせて頂いて良いのかしら?!」と、少し申し訳ないような気持ちを抱きつつ、苦楽を共にしてきた新婦への思いとお祝いの気持ちをいつも伝えさせて頂いてきました。
さて、横田さんは、動物看護師として5年半、当院に勤めてくれたわけですが、就職の面接の時、「ちょっと舌っ足らずで甘えん坊さんぽいけど大丈夫かしら〜?!」というのが第一印象でした。
ところが、元々頑張り屋さんだった事もあり、現場に入っていろいろ経験していく中に、本当に素晴らしい動物看護師に育ってくれました。
この間の結婚式は、楽しい企画もあり、そして超オシャレでしたが、何よりも新郎の横に座る横田さんの最高の笑顔を見て、本当に嬉しかったです。
動物病院で働くわたし達は、1つの目的を果たす為に集まった同士(勇士)みたいなものです。
家族よりも長い時間を一緒に過ごします。
ここで踏ん張ってきてくれた彼女達には、これからも素敵な奥さん、素敵なお母さんとして、輝いて生きていって欲しいと思います。
そう! いろんな試練や学びがあっても、動物も人も幸せになる為に生まれて来てるのですから・・・。
横田さん、ご結婚心からおめでとうございます!!
より幸せになってね╰(*´︶`*)╯♡
◇◇◇
当日は、2人の結婚式を祝うかのように梅雨時の中の快晴!!でした。
スタッフみんなで2人を囲んで、ハッピーピース!!
去年の年末に退職しましたが、退職前にお花を仕込んでくれていた様で、この春こんなに綺麗に咲いてくれました!
動物看護師一年目の齋藤さん(右)と、この春から来てくれている清田さん(左)です。
ベテラン看護師が抜けた後も2人とも一生懸命働いてくれるので、私達獣医も頑張んなきゃ!!と思います。
前回コラムで『学校動物飼育支援委員会』の活動の『ふれあい教室』について書きましたが、私が4年間この活動のお手伝いをさせて頂いているのも、子供達の喜ぶ顔が見たいのと、委員会の前田先生達のお考えに賛同したからでした。
4年前に初めてお手伝いした時、前田先生にこの活動についての質問をぶつけさせて頂きました。
「①なぜ兎じゃないとダメなのか?!
兎はとても神経質な生き物だから、子供達に抱かせると凄いストレスになるから、可哀想ではないのか?!
②日本には殺されそうな犬や猫が沢山いる。人間のことが大好きな犬や猫を保護センターから連れてきて、学校で飼うわけにはいかないのか? その方が双方にとって良いのではないか?!」と。
すると前田先生はこう仰いました。
「確かに兎は神経質な生き物だよね! だけど動物に一度も触れたことのない子供もいたりするんだよね! そういう子からすると、犬猫は怖かったりするのね。
兎さんだと抱いた時の感触や大きさなど、子供達が恐怖を覚えるようなところがないから、そういう意味では兎さんの方がいいんだよね。
それと、僕達の活動は、二つの意味があるんだよね!
一つは子供達に兎と触れる体験を通して、命の大切さを知ってもらう事。
そしてもう一つは、戦後何十年もの間、文部省の方針で教育の一環として、兎と鶏を学校で飼う事になってるんだけど、兎にとって、とてもいい環境とは思えない学校もあったりするんだよね!
そこで僕達が『ふれあい学級』を通して学校と関わらせてもらった時に、兎達がどういう環境で飼われているかを見せてもらうことが出来るから、その時にもし改善点があるようなら、獣医として学校の先生方に助言させてもらって、兎達がいい環境で暮らせるように持っていくのがもう一つの目的なんだよね!」と。
その前田先生のお言葉をお聞きして、「よっしゃ!」と思って、あれから4年間納得した上でこの活動に関わってきました。
そして実際『学校動物支援委員会』の先生方は、ご自身の時間を割いて、この目標を遂行する為にいつも頑張ってらっしゃいます。
ですが、今年の1月にローレン・マッコール先生の『アニマルコミュニケーションセミナー』を受講した際にお逢いした通訳の山崎恵子先生が「あの活動は、本当に兎にとって迷惑な話だから、絶対やめて欲しい!!」と仰るのを聞いて、「確かにそうだよね〜。」と少しグラグラっと来てしまいました。
そして、この5月の『ふれあい学級の準備会』でも、私と同じお手伝いの立場のある獣医師が「獣医師会は動物を守る立場にいるはずなのに、なんでこんな兎にとって可哀想な活動をするのか?!」と委員会の皆さんに疑問をぶつけている場面もありました。
その時、前田先生や杉本先生が上に書いた事(私に答えて下さった事)を仰った後で、「我々も兎の事を考えたら、学校で飼われること自体賛成ではないんです。でもこれは文部省が決めた事であり、我々ではどうする事も出来ない。だから少しでも獣医の立場を利用して、兎達の為に出来る事をしよう!という事で始めた事なんですね! 『ふれあい学級』では、少し兎には我慢してもらう事になりますが、そういう理由から始まって今があるんです。」と仰いました。
・・・と言う事で、一時揺れた私の心も一応納得しながら、今回もお手伝いをさせて頂きました。
学校自体、「教師の手間が増えるから、学校飼育動物を飼うのを止めよう」と言う流れの学校もある中で、この先兎達はどうなるのか?!
学校から兎達が消えて、個人の家だけで大切にされるのなら、本当にそれに越した事はありません。
ただ、子供達が兎に触れる機会はなくなりますが・・。
でも、今後も学校で兎を飼うと言うこの教育が続くようであるのなら、「学校の兎達が少しでも幸せだと感じることのできる環境で飼ってもらえたらなぁ〜!」と、長年学校の兎を治療させて頂いた獣医の1人として、願って止みません。
弱い立場の兎達も、兎達を毎日見る子供達も、みんなが笑顔でいられるよう、祈っています^_^✨、
今日はいつも以上に長いコラムになってしまいました。
最後までお付き合い下さいまして、ありがとうございました。
◇◇◇
『学校動物飼育支援委員会』の先生方と私のようにお手伝いさせて頂く獣医が集まって、どこの小学校に誰が行くのか等を決める会議をします。
いつも3時間ほど掛かります。
大井小学校の飼育動物担当の先生に飼育小屋を案内して頂きました。
去年も綺麗でしたが、今年は去年以上にとてもきれいになっていて、前田先生もビックリされていました。
毎日ご多忙でしょうに、こうして兎や子供達の為に綺麗にして下さっている飼育動物担当の先生に感謝です!!
飼育係の子供達が摘んでくれたたっぷりの草を美味しそうに食べていました。
兎は穴を掘って生活していますが、大井小学校では穴の代わりにU字のブロックを置いて、兎達が隠れる事が出来るようにと工夫されていました。
遠隔治療(テレセラピー)の発表の時も名古屋西校の授業の時も、私の為にパワポを作ってくれて練習にも付き合ってくれる水出先生。
メカに弱くて頼りない私をいつもサポートしてくれます。マジに感謝ですm(__)m。
6月29日(木)、午後一時半より、南知多町の大井小学校で愛知県獣医師会・『学校動物飼育支援委員会』主催の『ふれあい教室』に行って来ました。
以前このコラムにも書きましたが、たまたま私は愛知県獣医師会の臨床部会に所属してましたので、4年前からこの活動のお手伝いをさせて頂くことになりました。
お手伝いをするうちに、この活動をお作りになった杉本先生や前田先生方の熱意を感じて、毎年続けさせていただいています。
大井小学校の校長先生はとっても素敵な方で、毎年『ふれあい教室』のご依頼を下さいます。
私は、去年から授業の方もさせて頂くことになりましたので、数日前から兎の授業の練習をしたり、病院の診察の合間に学校にお伺いするのは「正直言って少ししんどいな~・・。」なんて思っていました。(前田先生、ごめんなさい・・・。)
ですが、子供たちがふわふわの温かい兎を直に抱っこして、心臓の音を聴いて喜んでくれる姿を見ると、やはり今年も「やらせて頂いて良かったな~・・!」と思いました(^^)。
私は幼少の頃から、犬や小鳥や鶏(これはたまたまお祭りで買ったヒヨコが大きくなったのですが。)がいるのは当たり前の環境で育ちました。
でも、いろいろな事情で動物と一緒に暮らしてない子が増えているのか、動物に触ったことがない子が結構いるんですね!
この日の授業で兎の性質の話をした後、「兎さんは、もともと気をつけないと直ぐ敵に食べられちゃう環境で育ったから、とっても神経質なのね!だから脅かさずにそ~~っと触ってあげてね!」とお話をすると、子供たちは、兎を愛おしそうに大事に抱っこしてくれます。
一つの学校を訪れるのは年に一回の事ですが、温かい動物に触れるだけでなく、こういう形で「自分よりも弱い者を大事にしてあげよう!」という心が少しでも育ってくれたら尚嬉しいなぁ~と思います。
毎年呼んで下さる大井小学校の校長先生と、飼育担当の先生、そして3年生の担任の先生、ご協力ありがとうございました。
そして『学校動物飼育支援委員会』会長の前田先生、学校との打ち合わせも当日も、ご自身の時間を割いて遠方よりいらして下さって、本当に頭が下がります。
本当にありがとうございました。
今回お手伝いして下さった武豊の岩崎先生もご協力ありがとうございました。
最後に、兎のももちゃんたちも・・・ホントお疲れ様でした。ありがとうね~!!
◇◇◇
『ふれあい教室』の二週間前に、今回授業を受けてくれる三年生の担任の先生と飼育担当の先生、前田先生と私で打ち合わせをしました。
授業の割り振りや当日授業で頑張ってくれる兎さんについて、そして兎アレルギーの子供がいないかどうか等を念入りに話し合いました。
『ふれあい教室』当日、授業の直前に校長先生がご挨拶して下さいました。
左から、私、会長の前田先生、校長先生、三年生担任の先生です。
授業風景 お腹を押さえて話をさせて頂いているという事は、「兎さんに、給食で余ったパンやソフト麺をあげると、お腹を壊して大変なことになるから絶対にあげないでね!」と伝えているところだと思います。
一獣医として、いろいろな思いがあり、これをコラムにしよう。あれもコラムにしようと思ったり、お役に立てる情報があったら「よもやま話」に書こうと思いつつ、つい忙しさに取り紛れて今日になってしまいました。
今日は、6年前に椎間板ヘルニアで下半身不随になった後、鍼灸で快復したダックスさん(Rちゃん)が、数日前から難治性の病気の為かなり苦しんだので、飼い主さまと話し合った結果、当院にて安楽死をさせて頂くことになりました。
私は、今日安楽死をしなくてはならないワンちゃんがいることは知っていましたが、それがRちゃんだ言うことを知らずに二階で他の仕事をしておりました。
安楽死が終わった直後、Rちゃんの飼い主さまが「6年前にうちの子がお世話になったから、院長にどうしても挨拶をしたい。」とおっしゃったので、ご挨拶に伺ったところ、あの時のRちゃんだと知って、とても驚きました。
歩けるようになった後、去年から急に具合が悪くなって他の獣医師が診せて頂いていたのですが、6年ぶりに触れたRちゃんは既に息を引き取ってましたので、言葉になりませんでした。
飼い主さまは、Rちゃんが病院に喜んで来てくれた様子や、出勤途中の多くの方からなでてもらった話などをされた後、「手の中で眠るように安らかに逝ってくれたから、本当に良かったです。生きていたら、また昨日みたいな激しい痙攣(けいれん)で苦しんでいるかも知れないと思うと、それはRの為にならないから・・・。この子には沢山癒してもらって、よう助けてもらったわ・・。」と涙ながらにおっしゃいました。
安楽死については、倫理的な問題としていろいろな考え方があり、簡単には語れないことだと思います。
そして、人間の都合だけで安楽死を希望されて、この世から亡くなってしまう動物たちも沢山いることだとも思います。
ただ、今回のように、飼い主さまからたくさんの愛をもらって、Rちゃんもたくさんの愛で応え、そしてRちゃんが苦しんでいるのなら、逢えなくなる辛さよりもRちゃんの状態を考えて、Rちゃんを愛するが故に選択する場合もあるのですね・・・。
私は、今回とても考えさせられました。
動物たちはどの飼い主様に飼われるかで、その子の幸不幸が決まります。
去年亡くなった我が家のケン(ミニチュアダックス・16歳で死亡、)については、三人の息子たちに「ケンが死ぬときに、うちに来て本当に良かったな~・・・!!」とこの子が思ってくれるように、いっぱい可愛がってあげようね!」と何度も言って来ました。(そういう私こそ仕事に追われ、ケンとの時間をなかなか取れなかったのですが・・。)
皆様の動物たちもそう思って最期を迎えてくれるよう、たくさん、たくさん愛をあげて欲しいと思います。
Rちゃんのご冥福を心からお祈りしております。
この度、この話を掲載させて頂く事に、ご快諾して下さったRちゃんの飼い主さまに心より感謝しております。
前回のコラムで、ある専門学校の怪しげな校長のアニマルコミュニケーションのセミナーの話をさせて頂いたと思います。
そのセミナーでは二つ得たことがありました。
一つ目は、ワークショップで私が犬になった際、飼い主さま役の人に「おりこうさん」「大好きだよ!」って言われて、想像以上に気持ちがあったかくなることを実感したことでした。
本当に、言葉には威力がある!!んですね!
周りの大人がそのことを意識しながら子育てをしていったら、誰もが自己否定しない素敵な大人になるんだろうなぁ~・・と思いました。 結局人も動物も持ってる感情には近いものがありますからね~・・・。
そして講師から得たもう一つの収穫は、その講師が 『もともと犬と猫は天使だった!』とおっしゃった話でした。
3000年前のインドの古典にサンスクリット語で、そう書いてあったったそうなんです。
その内容は、大昔、創造主が地球という星を作った時に、それを発展させるために天使を犬と猫の姿に変えて地球に送り込んだということでした。
そのうちに山や川ができ、人が家族という構造を作って住みだし、やがて家畜も飼い始め、今に近い生活になった時に、創造主が天使に向かって言ったそうです。
「おまえたち、ご苦労さんだったね。地球はほぼ出来上がったから、次の新しい星を作るのに力を貸してくれないか。」と。
すると天使たちは創造主に「創造主よ!お許し下さい。私たちはこの地球から離れたくありません。なぜなら私たちは人間を愛してしまったからです。」と言って創造主にお願いして、犬と猫に形を変えた天使たちはそのまま地球に残ったということなんですね。
その後今日に至るまで、この文献を探し出したわけではないので、この講師が言った事が本当かどうか定かではありません。
でも、私達に寄り添うようにして無条件の愛をくれている犬や猫たちを見ると、もしかしたらこの子たちの祖先(前世?!)は天使だったのかも知れない!!って思いませんか?!
そしてそれが嘘だったとしても、この話って何だかロマンがあって楽しいと思いません?!
ところで、私は数年前からフェイスブックをするようになりました。
そこでは、捨てられたワンちゃん猫ちゃんが、年間3万頭ほど国で殺処分されているという情報や、その数には入ってませんが、ペット売買業者が売れなくて不要になったワンちゃん猫ちゃんを殺していたり、はたまた劣悪な条件で飼育されている情報が入ることがあります。
中には目を覆いたくなるような写真もあったりします。
もしかしたら投稿の全てが事実ではないかもしれません。
ですが、ほんの一部でもそこに真実があるのであれば、私たちは断固として、その子達の無駄な殺処分やペット売買業者の過酷な条件下での飼育を阻止しなくてはなりません。
彼らは本当に「もしかしたら、元は天使だったの?!」って思うくらい私達人間にこんなに寄り添ってくれています。
なので、彼らは殺処分や餓死で亡くなるのではなく、たとえ病死であろうと 「あ~・・。この家に来て本当に良かったなぁ~。お父さんお母さんそしてみんな本当にありがとう!」って思いながら、天寿を全うして欲しいと願ってやみません。
※ここで念の為に付け加えさせて頂くことが一点あります。
ペット売買業者のすべてが劣悪な飼い方をしているわけではありません。
そこのところをお間違えのないようにお願いしますね。
◇◇◇
メーアちゃんのお母さんは、お裁縫が得意です。
それで私は甘えさせて頂いて、テラヘルツの治療器のカバーを作って下さいとお願いしました。
お忙しい中、二つ返事で応えて頂き、早速チェックの可愛いカバーを作って持ってきて下さいました。
本当に感謝です。
てんかんの治療で来て下さっています。
最初は無理だったのですが、だんだんに慣れてくれて、百会(頭のてっぺん)のお灸もこうしてやらせてくれるようになりました。
アニマルコミュニケーション(動物との会話)に関しては、6年前からローレン先生から教えて頂いてましたが、5年ほど前にあるアニマルコミュニケーション講師が、東京から名古屋に来られると友人から聞きましたので、他の講師の話を聞くのもいい機会だと思って、受講してみました。
その講師は、独特の専門学校の校長であり、怪しげな風貌の男性でした。
全体的には素晴らしい話もありましたが、講義の最初である病気について彼の持論を聞いた時、長い間臨床をしてきた私からすると、それは「オカシイぞ!!」という事を平気で言っておられたので、そこのところがとても不満であり、残念でした。
なぜなら彼を頼ってくる人が沢山いればいるほど、その持論を信じる人が増えるからであり、間違った動物医学の知識を持って動物と暮らすことが、動物たちによくないと感じたからです。
ですが、私はその事を彼に伝えようか迷っているうちにその日は終わり、そのまま帰って来てしまいました。
それがなぜだったのか、時間がなかったからなのか、呆れて言葉にならなかったからなのか、覚えていませんが、今となってはセミナーの後で、講師に直接獣医としての立場で、私の考えをきちんとお伝えすべきだったと反省しています。
とは言え、怪しげな講師ではありましたが、私にとって、二点大きな収穫がありました。
一つ目は、その時にワークをしたのですが、その内容は「二人でペアを組んで、一人が飼い主になり、もう一人はその人が飼っている動物になって、よしよしをしてもらう。」というものでした。
最初は人目を気にし照れも入るので、私の動きも不自然でしたが、周りの方々は結構自然に動物になっておられましたし、一緒に組んだ方も真剣に私の猫ちゃんになって下さっていたので、私も真剣に犬になってみました。
その方が、「お~・・・いい子、いい子、本当にお前はいい子だね~!」と、私の頭や顎の下をなでてくれ、私もゴロンと腹を出してその方の横に転がってみる・・・そしてまた「よし、よぉ~し~・・・おりこうさん!、大好きだよ。」と言われる。
そんな動作を繰り返すうちに何だか胸がふわ~っと温かくなってきて、嬉しくて涙がこぼれそうになりました。
そうなんですね!!
動物だって人だって、誰もが「おりこうさん」とか「大好き」とか言われると、とっても嬉しいものなんです!
それがあってかどうか分かりませんが、飼い主放棄されてあるご縁で我が家に来たリリーには、無意識のうちに仕事に行く前や帰ってからなど 「よしよし、おりこうさん、大好きだよ~!!」と言っています。
開業以来、ずっと仕事と子育てで気ぜわしく生きてきた私は、三人の息子達とケンとムサシにたくさんその言葉を掛けて来たかどうか、あまり自信はありませんが・・・。(仕事から帰って来て、ぎゅっ!としたり、帰宅してから子供たちの寝顔に話しかけてきたんじゃないかな~・・・なんて思ったりしてはいますが。)
もちろん、人も動物も生きていく上でしつけは必要です。
人などは教える事は山ほどあるかも知れません。
ですが、一番大事なのは、「おりこうさん、大好き!あなたがとっても大事で必要なのよ!」という事を伝えることじゃないかって思うんですね~・・・。
そして、小さい頃からたくさん、たくさんそのことを言ってあげる事なんですね!
そうやって育ったら、動物も人も自分の存在感を認めて、優しい大人(成犬、成猫、成兎)になれるのではないかって思います。
もし、目の前の動物にしてあげてなかったら、今日からそれをして頂けたら、私は嬉しいです。
そして、目の前の動物にしてあげていても、ご家族には全然してあげてなかったら、今日からそれをご家族にしてあげて頂けたら、やはり私は嬉しいです。
多くの人が目の前の動物や人に優しくしていって、心豊かな人生(犬生、猫生、兎生など)を送って頂けたら、嬉しい限りです。
今日も長いコラムにお付き合い下さいまして、ありがとうございました(^^)♡♡♡
◇◇◇
頸椎ヘルニアの治療と肝臓チェックの為に、月一で通院してくれている小河クルディちゃん。
「え?!ワタクシ?!採血と針の治療で来て今終わりましたが、それが何か・・・?!」とでも言いたげな、少しツンデレだけど、とっても可愛い小河家の箱入り娘です!
こんにちは!
今日は学校飼育動物の話の続きを書く予定でしたが、ちょっと飛ばして今感じている事を書かせて頂く事にしました。
この季節、新入社員や転勤等で引越し屋さんも忙しく、街全体が何かと気ぜわしいですよね・・。
毎年この時期に感じることがあります。
寒さの厳しい冬の後、立春が過ぎ、啓蟄(けいちつ;3月6~8日頃)から桜が咲くまでの間、長い間患っていた慢性疾患の子や高齢の子が亡くなる事が多いように思います。
先日ある飼い主さまが、ご自身のお爺様もこの頃急にお亡くなりになったとの事で、その翌日一斉に桜が咲いたのを見て、「あ~・・・。お爺さんは、この“季節の変わりめの勢い”についていけなかったんだな~。としみじみ感じた。」と仰ってました。
当院(阿久比の病院)でも、この二~三週間の間に数頭の子が亡くなってしまいました。
どの子も患ってはいましたが、急に亡くなってしまって、心の準備ができていなかった飼い主さまのご心痛を思うと言葉が出ません。(わたくし事ですが、覚悟はしていてもこの三年の間に二頭の愛犬を亡くした後の喪失感はそれはそれは大きいものでしたから・・・。)
それで1月の終わりに、ローレン・マッコール先生の『アニマルコミュニケーション上級セミナー』に参加した時のことを思い出しました。
「大切な動物を亡くして喪失感でいっぱいの飼い主さまにはこの本を紹介してあげるといいですよ。」とローレン先生が仰ってたわ・・・!!と。
ローレン・マッコール先生は、『アニマルコミュニケーション(動物との会話)』を世に広めた第一人者と言っても過言ではないと思います。
6年前に、癲癇(てんかん)の鍼灸治療をさせて頂いていたワンちゃんの飼い主さまが、ローレン先生に依頼して、ご自身のワンちゃんと会話されたそうなのですね。
それで、その内容をお聞きした時、その子の性格と病態は治療の中で知ってましたので、「ローレン先生は本物かも知れない!!」と思いまして、直ぐにローレン先生の門を叩きました。
初めて受講した時、アニマルコミュニケーションのテクニック以上に、感動したことがありました。
それは、動物たちに対して「決して人間のエゴを入れず、動物は人間以上でも以下でもないし、たとえ一緒に暮らしていても人間のものではない。一頭の個として観ましょう・・・。」など、哲学的な捉え方を授業に取り入れてらっしゃる事でした。
そしてそのローレン先生の哲学は、6年経った今でも変わることなく、毎回形を変えて私達に教えて下さっています。
その時(初めて受講した時)に執筆されて間もない御本(永遠の贈り物;中央アート出版社)を購入しましたが、ローレン先生に申し訳なくて決して言えませんが、受講生の多くはこの御本を読んでローレン先生の門を叩くようなのですが、購入した後、忙しいのを理由に私は全く読んでおりませんでした。(ローレン先生、御免なさい!!)
それで、今回、改めて読ませて頂きました。
長い間ローレン先生が動物たちと会話をされた集大成でしたが、たった6年だけの経験ですが、ご縁があって会話させて頂いた動物たちも同じようなことを言っていました。
どんどん読み進んでいくうちに涙が止まらなくなりました。
一獣医の顔が覗いたり、一アニマルコミュニケーターになったり、そして一飼い主にもなったりで・・・いろいろな場面を思い出してしまったのですね・・・。
もし、「亡くなった動物は、亡くなる直前にどんなことを考えてたんだろう・・。」とか 「亡くなってしまった今、どういう状態なんだろう・・。」とお思いになるのでしたら、この御本はお薦めです。
モコちゃん、苺ちゃん、ハナちゃん、そして全ての亡くなった動物たちのご冥福をお祈りしつつ、飼い主様たちが少しでもお元気になられることを心からお祈り致します。
◇◇◇
尊敬するお二人に囲まれてとても光栄なのですが、ローレン先生って、とっても顔が小さいお方なので、
「どうか顔の大きさの差がないように撮れてますように・・。」といつも余計なことばかり考えてしまいます(苦笑)
カイトちゃんは、心臓疾患と膀胱結石などで定期的に阿久比の病院に通院してくれています。
ご自宅でして頂く棒灸の煙が結構気になる方がみえるので、煙の少ない棒灸をお出しすることが多いのですが、前回艾の入った全く煙の出ない「無煙艾条;むえんがいじょう」をお出ししたところ、台座にはサイズが合わない話になり、「こうやって紙に巻けば、台座使うことできるわよ!」と教えて下さいました。
私は、阿久比で開業して22年になります。
鍼灸を学びだしてからというもの、日曜日のセミナーが増えておりましたので、地元の開業医で構成される「開業部会」の団体に所属しつつもその会議に殆ど出席できていませんでした。
若い頃は許されていたのですが、段々年を重ねる毎に役が回ってきて、とうとう三年前からいろいろな役を勤めさせて頂くことになりました。
最初の役として、回って来たのが、「愛知県獣医師会」の有志の先生方が立ち上げた「学校飼育動物を支援する会」が主催する『ふれあい教室』の補佐役でした。
『ふれあい教室』とは、❝ 兎とのふれあい教室を希望した小学校 ❞ に出向いて、小学校の先生方と打ち合わせをした後、当日「学校飼育動物を支援する会」の獣医師が子供達に兎の特徴についての授業をします。
授業の後、生徒達一人一人に兎を抱いてもらったり、兎の心臓の音を聴いてもらったりして『ふれあい教室』は終わります。初年度の私の役割は、当日の授業の後のふれ合いの場のお手伝いをさせて頂くことでした。
今までホームページで二回その様子をアップさせて頂きましたが、正直なところ、初年度は、持ち回りだからやむを得ずという感じでやっていました。
ですが、中心になって活動してらっしゃる委員長の前田先生の話をお伺いしたり、兎とふれ合う時の子供達の嬉しそうな顔を見ていく中に、気がついたら三年連続でやらせて頂いてました。
「学校の先生達と打ち合わせをする中で、学校で飼われている兎たちの環境をなるべくよくして頂きたい」という事と「少しでも多くの子供達に、温かい兎とふれあって命の重さを体験して欲しい」という二つの熱い思いの為に、ご自身たちの時間を割いてまで活動されている20名弱の先生方を見ているうちに、段々とこの活動から抜けられなくなっていたのですね!
そして事もあろうに「皆さんにどのようなお考えがあって、長い間この活動をされてきたのかをお聞きしてみたいんです。前田先生、是非そういう機会を作って下さい!」と、去年のふれあい教室の時に前田先生にお願いしました。
それから数カ月していたので、その時の会話をすっかり忘れていたのですが、12月のとある日、獣医師会から「クリスマスの日に、学校飼育動物支援の会議の後、今年は懇親会も開くので是非出席を!」という内容のファックスが届きました。(実はこの日は友達と大須へ落語を聞きに行く約束をしてたのですが、言い出しっぺの私が欠席するわけにもいかず、泣く泣く?出席しました。)
当日の懇親会では、委員会の皆さんが学校飼育動物支援への思いを熱く語って下さり、私は一人一人のお話に聞き入りながら、結局二次会まで参加しました(笑)。
そして、帰る頃には、「よし!来年も頑張ろう!」という気にさせられていました。・・・恐るべし!!学校飼育動物支援の会のマインドコントロール力!!なんてね!・・冗談です!
ただ、それから1カ月後 ローレン・マッコール先生の『アニマルコミュニケーション』のセミナーに参加した際、通訳の恵子先生のお言葉をお聞きして・・・「やはり物事には表と裏があり、兎の為にも人間の為にも両方いいように・・・と言うのは難しい事なのかも知れないな~・・・。」とも思いました。
ああ~・・・続きはまた後日。
皆さま、風邪がいまだに流行っております。つい私も先日二回目の風邪をひきました。どうぞお気をつけ下さいませ~。
◇◇◇
今年度の『ふれあい教室』の反省等、みっちり会議をしている様子。
◇◇◇
『学校飼育動物支援の会』の先生方がお忙しい仕事の合間に、「学校で飼育されている兎達がよりいい環境でより健康に飼育されるように」という目的で書かれた本です。
◇◇◇
学校で飼育されている動物たちと小学校の生徒の為に、熱い志で頑張ってこられた獣医の先生方とパチリ!
今年も、❝ えびすさん ❞ に行って参りました!
1月10日に、堺市の国分龍彦先生(日本獣医中医薬学院最高顧問・香港聯合中医薬学院教授・国分鍼灸院院長)に、腰痛の治療をして頂いた後、連れて行って頂きました。
国分先生は、温雪楓先生に師事され、今の国分鍼灸院を開業なさってからというもの、毎日お忙しく人の鍼灸治療をなさっています。
国分先生の肩書きと治療の凄さを顧みると、実のところ、わたくしのような者が馴れ馴れしく 「国分先生~!!」などと言えないくらいのお方です。
ですが、国分先生はいつも出来の悪いわたくしを治療して下さり、そして治療のみならず、❝ 元気 ❞ を下さいます。
国分先生が師事された中医師・故温雪楓(おんせっぷう)先生は、いつも国分先生達にこうおっしゃっていたとの事でした。
『患者さまがお帰りになる時には、笑顔でお帰りになるようにしなさい。』と・・・。
それは、患者さまの ❝ 痛いところ、辛いところを治療で取り除いて差し上げる ❞ という事がまずは大前提ですが、それと共に、ほっとされて身体も心も楽になり、笑顔でお帰りになられる様にしなさい。という意味だと思います。
この言葉は、同じく温雪楓先生に師事されていた日本獣医中医薬学院の校長(山内健志先生)も授業でいつも私達におっしゃいます。
「動物たちは、ただでさえ痛みなどで辛いんだから、病院に来てまで辛い思いをさせてはならない。だから患者さん(動物)が痛がるような治療を絶対にしてはいけない。 温先生は患者さんが笑顔でお帰りになるようにしなさいとおっしゃっていたよ。」と・・・。
国分先生に治療して頂く時、少し早めに行くと、前の患者さんとの会話が待合室まで聞こえてきます。
関西系のお笑いの乗りで、治療中はいつも笑い声が絶えません。
私も、より一層鍼灸等の中医学に精進し、動物たちと飼い主さまが笑顔で病院をお出になられるようにしたいと思った1日でありました。
今年も感謝で始まりました(^^)。
国分先生、ありがとうございました。
◇◇◇
去年もそうでしたが、人がいっぱい溢れていて、何とも言えない高揚感になりました。
お参りを終えた後、屋台で国分先生にお酒とおでんをご馳走になりました。
治療して頂き、美味しいお酒もご馳走になり・・・もう最高でした!
◇◇◇
左から2番目の方が山内校長です。
「動物の立場に立ったより良い治療をしよう!」という熱い思いをいつも感じます。
◇◇◇
彼女はいつもバリバリの笑顔です。
彼女からすると、私は「治療の後でおやつをくれるおばちゃん」になってるようです(笑)。
待合室で私を見かけると、とても喜んでくれます。この半年の間、まこもを飲んでくれているのでお顔も体も毛がふさふさになりました。
皆さま、新年明けましておめでとうございます。
昨年10月3日に分院を出した際には、スタッフ始め多くの方々にお世話になりました。
心から感謝しております。
❝一針一針心を込めた治療❞をさせて頂くことによって、お世話になった方々にご恩返しができるよう、より一層精進していきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、『一期一会』と申しますが、『誰に逢うか!』で人生の幅も広がり、より豊かなものになると思います。
わたくし事ですが、先日あるご縁で台湾に行って参りました。
半年前に友人の李さんが「今度の正月に台湾に帰るんだけど、❝台北101のカウントダウン❞に一緒に行かない!?」と誘って下さいました。
平日家族と過ごす時間が少ない為、開業して以来ずっと正月は家で過ごしていましたが、「何でも経験してみたい!」という気持ちがここ数年強くなっていましたので、李さんについて台湾に行くことにしました。
台湾では、新しい発見が幾つかありました。
勿論、ビルの真下で観た❝台北101でのカウントダウン❞は、感激しました。
ですが、それ以上に感激したことが二つあったのですね。
それは、台湾人の「優しい人柄」と「主張すべきところは主張する強さ」です。
本当に驚きました!!
2日間、李さんのご家族に付き合って頂いて観光地を回ったのですが、交通機関を使う度に驚いたのは、「台湾人は、なんと老人と子供に優しいことか!!」という事でした。
李さんのご両親が電車に乗ると、その近くに座っていた方は我先にと席を立って「どうぞどうぞ・・・ここに座って下さい!」と席を譲られるんですね!
どの観光地に行ってどの乗り物に乗ってもその光景は見られました。
「スゴイ国だな~!!」と思いましたね~。
それは本当は当たり前の事なのです。
でも、日本獣医中医薬学院に通っていた三年間、名古屋から吉祥寺までの間、ずっと人間ウォッチングをしてきましたが、老人が乗っても知らんふりで携帯をいじったり話をしている人が多いこと多いこと・・・・。
「これはお国柄の違い?! どうしたら、こんな優しい人に育てられるのかしら・・・?!」と、とても興味が湧きましたね・・・。
次に驚いたのは、台湾にいる間、李さんの可愛い姪っ子ちゃんがずっと案内をしてくれてたわけですが、彼女の強さに驚きました。
最終日に「水のダンス」と言う、噴水のショーを観に行った時の事です。
彼女は最後の夜ということもあり、私にそのショーを前の席で観せてあげたい!と思ってくれていたようで、私の為に席を取ってくれていました。その時、その席を横取りする女性が現れ・・・その可愛い姪っ子ちゃんは「せっかく日本から来た友人の為に席を取ったのに、横取りするなんてひどいじゃないか!」的な感じで、その女性に抗議をしたんです。
するとその女性も負けずに言い返して、ちょっとした口論になりました。
私はその二人のやり取りを見てタジタジになってました。
すると今度は前の席の別の女性が、隣りにいた二十歳くらいの息子さんをどけて、私の横にいた幼児と私に「そこの小さい子、よく観えるからここにいらっしゃい!あなたもせっかく日本から来たんだからここにどうぞ!」と通して下さいました。
なんかね~・・・。
本当に考えさせられましたね・・・!
打算ではなく、本当にここの国の方は優しいんですよ。(勿論例外もあるでしょうが。)
それと、その可愛い姪っ子ちゃん、「こういう事は違うでしょう!」ときちんと自分の意見を主張するところもすごいな~と思いました。 ややもすると、私達日本人は傍目を気にして、こういう場面になると諦めてしまう事が多いのではないかって思うのですが、彼女は違ったんですね・・・。私の為に他人に主張してくれました。
『いじめのない、人にも動物にも優しい日本』と
『こういう事はおかしいのではないか!?と主張できる強い意思を持ち、それが安心安全に主張できる日本』でありたいと、強く感じた旅でした。
李さんと李さんご一家さま、友人の方々、そしてあの時に出逢った方々に感謝です。 謝々
◇◇◇
ビルの中から花火を上げる・・その発想と見事さに感激しました!!
人並みに押されながらビルを眺めたら、何事もなかったかのように普通のビルに戻ってました。(外観は・・。)
◇◇◇
何と、この吊り橋までは、李さんのお姉さんと姪っ子ちゃんのスクーターに二人乗りをして来ました。
ここ台湾では、スクーターが多くて、車の数を超えているんじゃないかと思うくらいです。
とにかくみなさん活気があります!
空港に着いたその日に李さんのご家族にご馳走になりました。
美味しい台湾料理と皆様のご厚意に感謝!です。