その⑥「春・・・風邪(ふうじゃ)・肝木の季節」
皆さま、こんにちは!
毎朝、満開の桜を通勤途中に眺めてはにんまりしておりましたが、だんだん葉桜になりつつありますね・・・。
でも、基本的に春は花のみならず新緑も綺麗で大好きです!!
ただ・・・春は五行のうちの「木」に属します。「木」の五気は「風」ですので、「風」の影響を受けます(風邪;ふうじゃと言います。)
(よもやま話その①、表ー1の五行色体表を参照して下さい。表の「木」の行を上から下へたどっていって下さいね。)
風邪は主に首から上の症状を起こします。
このことより、今の時期は花粉症による鼻水・くしゃみ、そして涙目など目の症状やめまい、頭痛などを起こす人や動物が多いことになります。(めまいと頭痛は動物では分かりにくいですが・・・。)
もし、ご自宅のワンちゃんや猫ちゃんで花粉症(もしくはアレルギー様の症状)を起こしている子がいて、人間の食べ物を食べさせていらっしゃる飼い主さまがおみえでしたら、以下の食べ物は食べさせないようにして下さいね。
- タケノコ ・イチゴ(イチゴと言うと皆さん、結構驚かれる方が多いのですが、イチゴはアレルギー様症状を起こすヒスタミンと言う物質を誘発すると言われています。タケノコも同様です。)
- この後に列挙するものは、動物には与えてらっしゃらないと思いましたが、お読み頂いている方々の中で花粉症の方がいらしたら注意して頂けたらと思って、一応書かせて頂きました。
- コーヒー・チョコレート・香辛料・アルコール(全部私の好きなものばかりです。それは関係ないか・・・。)
「その①の五行色体表」の「木」の行を上からたどっていきますと、「肝」「胆」「目」「涙」「筋」「怒」となっていますね。
今、フィラリアの検査のついでに一般的な血液検査も結構させて頂くのですが、毎年今の時期だけ肝臓や胆嚢に問題がある時に上がる酵素(GPTやALPなど)が異常値を示すワンちゃんが数頭います。その子たちは数か月すると一旦下がるのですが、またこの時期になると上がる・・・・を繰り返しています。一応正常値になっても肝臓疾患(もしくは胆嚢疾患)予備軍として年に数回は再検査をさせて頂いています。
また、元々肝臓や胆嚢疾患の子達がこの時期に上がり易いことは言うまでもありません。
そして表の通り、この時期は肝臓のみならず目、筋肉に関わる症状が多く出ます。
上にも書いた通り、目の疾患の他、筋肉の痙攣(けいれん)なども起きやすくなります。
それはどれもが繋がっているので、この時期になると「風邪」の影響を受けて発症します。
例えば肝臓と目は繋がってますので、「目を使いすぎると肝臓が悪くなる。」そしてその逆もあります。
また肝臓と筋肉も繋がってますので、「肝機能が落ちてくると筋肉もうまく働かなくなる」と言えます。
そしてよく、「肝臓は怒りの臓器」と言いますが、それはここから来ていると思います。(「黄帝内経」という中国の古い医学書にこれらのことは書かれています。)
ですので、怒りをためながら生活をしていると肝臓が悪くなりますし、その逆もありますので、肝臓が悪くなると怒りっぽくなったり判断力が鈍ったり、もっと酷い時は鬱のような症状を起こすこともあります。
・まとめ・・・
以上のことより、今の季節は花粉症など首から上の病気や、肝臓、目、筋肉の病気に気をつけて頂きたいと思います。
そしてアレルギー症状を示すようであればまずは食事に気をつける事。
それから、本来寒い冬が終わり春になって暖かで過ごしやすい時期なのですが、その暖かさの中で子寒い風が吹く様な時は、特に「てんかん」も発症しやすいので、「てんかん患者さん」を持つ飼い主さまは注意して頂けたらと思います。