「ご縁」
9月15日に無事?動物の鍼灸学校(日本獣医中医薬学院)の試験も終わり、先日(9月28日)は、大学時代の同級生、米澤覚君(アトム動物病院院長)が開業獣医師として働きながらも、この度「気管虚脱の手術の博士号」を取ったのでその祝賀会にお呼ばれして池袋まで行ってきた。
学生時代、彼とはクラスも部活も違っていたので、教室で会っても「おはよう!」を言い合うだけの仲であった。
それが5年~6年前に、「気管虚脱のセミナー」を受けに大阪に行ったところ、講師の顔に見覚えがあったので、「もしかして・・・米澤君?!」「もしかして・・・ゆりちゃん?!」と言う事になり、その後同窓会でお話したり、重症の気管虚脱のワンちゃんの手術を米澤君に依頼したりして、こうして呼んで頂くくらいの仲になったのである。
(一昨年飼い主さまは引っ越ししてしまわれたので、手術して頂いたワンちゃんの現在の状態は分からないが、それまではとても元気になってくれて飼い主さまも大喜びであった。)
博士号の祝賀会とは言え私達のテーブルは、ちょっとしたミニ同窓会になり、気持ちは学生時代に戻って盛り上がったが・・・疲労具合はおっさんとおばはんだった(苦笑)。
でもホント、同級生がこうして活躍してくれるって事は本当に喜ばしいことである。
毎日の診察の中で、よく論文が書けたものだと感心すると同時に奥さまの内助の功もかなりあったのだろうと思う。
さてさて・・・・ムサシなのだが、私が東京に出掛けるのを見計らっているかのように、上京する度に必ず悪くなる。
もう多くの臓器に癌が転移しているのだろうが、特に腎不全が進行しておしっこが出なくなり、ぐったりして寝たままになってしまうのである。
不安に感じた三男が、毎回メールしてくる。「母さん、ムサシがやばいよ・・・。何とかしてやって!」・・・と言われるのだが、離れているので針もお灸もできない。だからひたすら祈ることしか出来ない・・・。
帰宅してお灸とテレセラピー(遠隔治療)をすると、別人(別犬?)の様に元気にはなるのだが、また二週間するとガクッと来てしまう。
今までは二週間間隔だったが、よくよく考えたら最近ぐっと間隔が短くなってきている。
“血管肉腫の犬が手術して抗癌剤を使った後の一年生存率は1割” と言われている。
ちょうどこの9月で一年が経過した。
末期の病気の動物を抱える多くの飼い主さま同様、私も 「いつまででも生きていて欲しいし、かと言って苦しい思いをさせてまでも自分たちのエゴで生き長らえて欲しいとも思わない・・・。」
いずれ別れなくてはならない日が来ることを考えると本当に辛いが、ムサシの命の灯が消えてしまう日が来るまで、みんなでムサシを大事にしていきたいと思う。