錠剤の飲ませ方
ご自宅でお薬を飲ませるとき、うまく飲んでくれずに困ったことはありませんか?
どの動物さんでも、処方された薬をしっかり飲むことはとても重要です。
この為にはなるべくストレスをかけない投薬法がカギになってきます。
今回は「錠剤の飲ませ方」についてのワンポイントアドバイスです。
☆ お口を開けさせてくれる子向け
① やや上を向かせた状態でお口を開けてもらい、喉の奥(舌の付け根付近)に錠剤を入れてあげます。
上と下の歯の間に指で唇を押し込んでいくようにすると開けてくれることが多いですよ。
左右どちらかにずれると飲み込まずに後で吐き出すことがあるので、なるべく真ん中を狙うといいでしょう。
② そのまま口全体を抑え、しばらく優しく声をかけたり喉をさすったりしてあげます。
飲み込んだ様子(喉がゴクッと動く、舌なめずりなど)が見られたら手を放し、様子をよく見ましょう。
上手に口の中にためておいて吐き出す子もいるので、きちんと飲めたかしっかり確認してくださいね。
※ よだれでお薬表面の成分が溶け出し、苦みを感じやすくなります。
なるべく短時間・一回で済ませてあげましょう。
☆ お口を開けさせてくれない子向け
① 一口大のお団子を3つ用意します。
お団子の材料は何でもよいのですが、チーズ、パンなどがお勧めです。
長期間お薬を飲み続ける場合、塩分・糖分などの過剰摂取に注意してください。
何を使えばよいか、病院でご確認いただくとさらに良いと思います。
●お団子1・・・・・何も入っていないもの…味見用
●お団子2・・・・・薬を包んだもの=本番用 (薬の種類が多い場合は個数を増やす)
●お団子3・・・・・何も入っていないもの
この3つのお団子を順番に与えていきます。
食欲が旺盛な子はお団子一つだけでももちろんかまいません。
② 一つ目のお団子を与えます。
珍しい食べ物に対する警戒心を解いてもらい、お団子を”よいもの”として認識してもらいます。
③ 2つ目のお団子=投薬用を3つ目のお団子を見せながら与えます。
これにより、次のお団子をもらおうとして2つ目のお団子はあまり味わわずに飲み込んでくれます。
☆ ワンポイントメモ
猫ちゃんはワンちゃんよりも味・触感に対するこだわりが強く、その分投薬が難しいかもしれません。
場合によっては、薬の袋を見ただけでもよだれを泡のように出し始める子がいます。
どうしてもうまく飲んでくれない場合にはお気軽にご相談ください。
その子にあった方法を一緒に考えていきましょう。
薬によっては剤型や薬の種類を切り替えることも可能です。
ご希望の剤型(粉薬、錠剤、シロップなど)があったらぜひスタッフにお伝えください。
獣医師 水出