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『湿邪(シツジャ)によって起こる病気について・・・続き』

以下のものは、6/23に院長がリリー動物病院・東洋医学クリニックのLINEに投稿したものになります。
※少し⁉︎長いです😅

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前回お伝えした症状が起きた時の対策をお伝えしたいと思います。

【嘔吐】
①先ずは、元気があって嘔吐をして一回だけの嘔吐でありその後ケロッとしている時は、水を抜いてご飯も一食から二食抜いて様子を見ます。
その後
※少量の水を与えて20分ほど嘔吐がなければ、一過性の嘔吐だと判断して良いと思いますので、その後は普通にご飯をあげて下さい。

②嘔吐を繰り返すようであれば、それは病的だと判断していいと思います。
脱水が心配だからと言う理由で、嘔吐する度に水を与えると、水を飲んだ刺激で更に嘔吐をしてしまいますので、水を抜いて様子を見ます。
但し、水を抜くのは半日以内にして頂き、いつまで経っても嘔吐が止まらないようであれば、掛かりつけの先生のところに連れて行ってしかるべき検査と処置を受けて下さいね。

嘔吐の原因は、中医学的な観点からすると、昼にアップした「湿邪」の影響や、肝臓の熱の影響を受けて隣の胃が熱を持ったり、胃熱(胃に熱を持つ状態)の原因になるような食べ物を与えることによって起こるものもあります。
ですがそれ以外であれば、以下の原因で起こるものなど様々です。
半日から一日様子を見て、それでも改善しない場合は、掛かりつけの先生の受診をお勧めします。

【嘔吐の原因】
胃腸炎、胃潰瘍、異物の誤飲、膵炎、その他の内臓疾患(腎臓疾患、肝臓疾患など)が原因のもの、子宮蓄膿症、腫瘍など

異物が原因であれば、嘔吐を促すような処置をして吐き出させるか、それが無理であれば内視鏡で摘出する。または外科的に摘出しないと改善はありません。
子宮蓄膿症にしても子宮卵巣を摘出しなくては根本療法になりません。

ですが、例えばいざ子宮蓄膿症の手術をしようとした時、その子が心臓疾患等を抱えていて、麻酔を掛けられない状況の場合があります。
また、異物などの場合きちんと外科的処置をしても、その後元の元気を取り戻さない時がある場合があります。

そういう時は、お近くで鍼灸治療をやっている動物病院での鍼灸治療と、ご自宅でのお灸が功を奏すことが結構あります。

例えば、持病を持っていて手術できない子宮蓄膿症の子の場合、鍼灸治療で弱った体を整えながら(気を上げながら)子宮頚管から膣までを広げて、子宮に溜まった膿を外へ出す治療をします。

また、嘔吐の原因が内臓疾患(肝臓疾患、腎臓疾患、膵臓疾患など)によるものであれば、弱った体を整えながら原因である内臓を整える鍼灸治療をします。
そして、最後に嘔吐を止めるような治療(例えば前足の裏側で、足首から動物の指二本分上の「内関」を刺激)をします。
そしてご自宅では、「足三里」にお灸または指で刺激して頂いたり、今お伝えした「内関」を指で刺激して頂くんですね。

そうやって考えると、「嘔吐」一つ取っても、絶食を少しして様子を見たら直ぐ治る症例もあれば、そうでない場合は原因が様々です。
ですので、改善しにくい嘔吐の場合はしっかり検査をして、必要な外科的な処置をして(もちろんそれが出来ない時を除いてですが)、手術の後の回復が悪いなど必要だとお感じになった時には、鍼灸治療を受けられることをお勧めします。

ところで、嘔吐を起こした時のご自宅での対応は、「足三里」と「内関」ですが、この間もNHKの東洋医学の番組(ごめんなさい!タイトルを忘れてしまいました。)でも言っていたようですが、いろんな炎症を抑えるのに「足三里」のツボは良いんですよね!!

かの有名な「松尾芭蕉」は、「奥の細道」で、「旅には足三里のお灸は欠かさなかった」と書かれてますし、「小林一茶」もお灸愛好家だったようです。

※今日は久々に時間が取れたのをいいことに、普段からお伝えしたかったことを「ばばば~」っと書いて、皆さまにしんどい思いをさせてしまっていたら、申し訳ないと思います。
次回と次々回の休日はライン作成できないと思いますので、まとめさせて書かせて頂きました。

今日も明日も明後日も・・皆さまの動物さんと皆さまが健康であることをお祈りしています。
それではおやすみなさ~い😄🌕👋

2024年 7月 04日掲載
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