ヘビに噛まれた!その時どうする?
日差しも落ち着き、過ごしやすい時期になって来ました。
お散歩で紅葉を見に行かれたりと山の中に入る機会があるかと思います。
虫や毒キノコなどはもちろん、そんなときこそ注意したいのがヘビです。
ヘビに噛まれた!というと「このまま死んでしまうのではないか…」とパニックに陥ってしまいがちですが、正しい知識を持つことでワンちゃんネコちゃん、もしくは自分自身を助ける事になります。
<毒ヘビに噛まれたとき>
身近にいて毒のある蛇はマムシ・ヤマカガシ・ハブなどです。
症状として、噛まれた部分がパンパンに腫れあがり、いつまでもじわじわと出血していることがあります。
毛をかき分けると噛まれた部分が全体的に内出血のようになっていることもあるでしょう。
動き回ってしまうと血の巡りが活発になりそれに乗って毒が速くまわってしまうので、なるべく安静にして、歩かせずに車や電車等に乗せて病院へ急ぎましょう。
応急処置として噛まれたところを切開して毒を抜く、血を口で吸い出すなどの方法が言われることがありますが、これは誤った情報です。
噛まれた箇所を広げることで傷が悪化し化膿してしまったり、刺激で毒の巡りをかえって良くしてしまうことがあります。
市販の応急処置グッズで「ポイズンリムーバー」という毒を吸い出すものがありますので、ひとつ持っていると便利かもしれません。
※ワンちゃんネコちゃんに使うときは噛まれた箇所の被毛を刈る必要があります。
<毒のないヘビに噛まれたとき>
身近にいて毒の無いヘビはアオダイショウ・シマヘビなどです。
雑菌を流すために水で洗い、消毒をします。(消毒薬は市販のものでOK)
消毒薬を舐めとらないように注意して様子をみてあげましょう。
毒のないヘビに噛まれた場合は、さほど腫れることもなく少しの間は痛がりますがその後はケロっとしていることが多いようです。
もし毒ヘビだった場合まれに噛まれてから数時間後に症状が出てくることもありますので、しっかりと様子を見てあげてください。
噛まれた傷口が炎症を起こしたり、膿んできてしまうようなら早めに受診して下さい。
- お散歩中むやみに草むらに入らない
- ヘビを見かけたとき、モノを投げたり近づいて追い払おうとしない。
- ワンちゃん、ネコちゃんをヘビに近づけない。
ワンちゃんはお散歩に夢中で気付かずに近づいてしまい噛まれてしまうことが、ネコちゃんはお外に出ていてヘビに会い、じゃれて噛まれるパターンが多いようです。
ワンちゃんにはリードのコントロールをしっかりしてあげましょう。
ネコちゃんは安全を考慮してなるべくお家の中だけでキャットタワーなどを利用して満足できるようにしてあげてください。
ヘビは基本的には獲物を捕ること、危険から身を守ること以外で、進んで噛みついてくることはありません。しらんぷりをして遠巻きにそっとそばを離れるようにしましょう。
担当:動物看護師 山下