子宮蓄膿症について
今回は子宮蓄膿症という病気についてお話させていただきます。
☆子宮蓄膿症とは☆
細菌感染により子宮内に膿がたまってしまう病気です。
一般的には避妊手術を行っていない高齢の犬に多く,発生頻度は少し下がりますが猫にも起こります。(若齢でも起こる可能性はあります。)
発見が遅れると、死に至ることもある恐ろしい病気です。
●子宮蓄膿症の主な症状
多飲多尿、食欲低下、元気消失、嘔吐、発熱、腹部膨満(お腹がはっている)、陰部から膿や血が出る、陰部を気にしてなめる
初期段階では無症状のことが多いですが、進行するにつれ上記のような症状があらわれてきます。
5~6歳くらいから発症しやすく、発情後1~2か月で起こりやすくなっています。
●子宮蓄膿症の治療法
子宮蓄膿症の治療は手術が一般的で、子宮と卵巣を摘出する方法がとられます。
しかし、心臓や腎臓が悪く外科手術や麻酔のリスクが高い場合や、若くして子宮蓄膿症になり今後の妊娠をどうしても希望する場合などは、抗生剤投与や輸液など内科的な治療を行うこともあります。
しかし、内科的治療法は次の発情時に病気が再発する恐れがあり、手術で子宮をとらない限り完治することはありません。
動物さんの変化に早めに気づいてあげることも大切ですが、子宮蓄膿症は避妊手術を行うことで防ぐことができる病気です。
大切な愛犬・愛猫の健康を守るためにも一度、避妊手術についてご検討してみてはいかがでしょうか。
文責:清田
※以下症例画像を掲載してあります。ご注意ください。※
↓正常な子宮↓ ↓膿が溜まり膨れあがった子宮↓