『与えているようで、実は与えられている!・・①動物と私達との関係』
先日、友人由紀子さんと話していた時のことです。
彼女は、数年前にワンちゃんと暮らしたくて、そして出来たら引き取り手のないワンちゃんにしようと、「飼育放棄されて捨てられた犬の里親探しをしているボランティア団体」に電話を掛けました。
紆余曲折はあったようですが、そこでやっと「おりちゃん」というプードルさんに出逢ったそうです。
ところが、引き取って直ぐに排便をする度にお尻がただれるので、不審に思って動物病院に連れて行ったところ、そこでレントゲンを撮ってもらいました。
そのレントゲンを見た由紀子さんが言うには、「前の飼い主さんもしくはブリーダーさんがしっぽを切るつもりが誤って??切りすぎちゃって肛門の皮膚までごっそり切ったから、売るに売れなくて、飼育放棄されたみたい。」とのことでした。
それで、去年初めて由紀子さんに逢った時、「排便する度におりちゃんのお尻がただれるのだけど、中医学(鍼灸などの中国医学)で何とか彼女が楽になる方法はないか?!」という相談を受けたんですね。
その件に関しては、うちの学院(日本獣医中医薬学院)の山内校長が考案された「マコモクリーム」をお渡ししたところ、おりちゃんの肛門のただれは無事解決しました。
でも、そんな話、序の口であり、たくさんあるんですね・・・。
そんな話というのは、そう・・「動物がどれだけ人間の犠牲になっているか?!」「しかも商売の為にどれだけの命が奪われているか!!」・・・っていう話です。
とは言え、私はたくさんの話を知っているわけではありません。
たまたま「飼育放棄されて捨てられた犬の里親探しをしているボランティア団体」のお手伝いをされている飼い主さま数人から現状をお聞きしたり、タクシーに乗った時に獣医だと知ったある運転手さんからご自身がペットショップに勤めていた時の体験談をお聞きしたり・・という程度です。
「もしかしたら、その運転手さんは私の事をからかって嘘をついたかも知れない・・。」
「いやっ、嘘であって欲しい!!」と思うくらい、その話は耳を塞ぎたくなるような残酷な話でした。
その方々からお聞きした情報が本当であれば、「同じ血の通った人間が本当にそんなことをするんだろうか・・!?」と思うような話でしたね・・。
とは言え、そんな人がいる中で、「心も身体も傷ついた動物たちを少しでも守っていきたい!」と思って活動される団体が増えてきたり、由紀子さんの様にそういう動物を積極的に飼おうという人が増えたことを考えると、「世の中捨てたもんじゃないなぁ。」と思うところもあります。
ですが何よりも、「人間のエゴで、罪もない動物達が殺されていく事をなくしていく事が先決だ!」と思っているのですけどね・・。
あっ、タイトルやおりちゃんの事から随分話が逸れてしまいましたね!
続きは次回書かせて頂きますね。
※最後に・・・犬や猫(やその他の動物達)が、人に買われて(飼われて)その家で幸せになる事と、そのご家族も幸せになる事を心から望んで真摯に仕事をしてらっしゃるペット屋さんやブリーダーさんもいらっしゃるので、こういう事をコラムに書くのは、その方たちに申し訳ないと思うところもあります。
ただ、先ほども言いましたが、口が利けない弱い立場の動物達が、人間のエゴによって殺されたり虐待されたりすることが無くなる世の中になってもらえたら、本当に嬉しいなぁ~と思いますので、敢えてこのコラムを書かせて頂きました。
◇◇◇
今も元気な先住犬のワンちゃんがお家にいるのですが、その子は普通にペットショップから購入されたそうです。
ある日、知人から「飼育放棄されたワンちゃん達が沢山いる」という話をお聞きして、その後の二頭は「里親探しをしている団体」から譲り受けたそうです。
このダックスさんは、二頭めの子で、セシルちゃんと言います。
椎間板ヘルニアで通院してくれていますが、ご覧の通り、とっても可愛くてお茶目な子です。
空ちゃんは、一年ほど前に野良犬家族から産まれたばかりのところを、保護団体に保護されました。
Hさんとご主人は、空ちゃんに逢いに行って、そこで一目惚れしたので、即Hさんのお家に来ました。
この子は人間に酷いことをされていないので、人に対して恐怖感がありません。
なのでうちの看護師さんや私にとっても懐いてくれています。
愛されていると、こんなにいいお顔つきになるんですね~・・・。