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『熱き獣医師たちの挑戦・・学校動物ふれあい教室にて』

前回のコラムで書きました様に、たまたま一昨年から私は獣医師会の有志で結成される活動(『学校動物ふれあい学級』)のお手伝いをすることになりました。
そして、会長(前田先生)からの要請もありましたので、あと数年間はこの活動をしていこうと思います。

この活動は少し日給が出るにせよ、殆どボランティアみたいなものです。 ですが、「決してこの活動が嫌いじゃないんだな~!」と思うところがあります。 と言うより「むしろ好きなんじゃないか?!」って思います。

確かに忙しい時は少々面倒に感じる時もありますが、「一体私はこの活動の何が好きなんだろう・・・?」って考えた時、「やっぱり兎を初めて抱く子供たちの嬉しそうな顔を見るのが楽しいからじゃないかな~!」って思うんですね。(兎さんには「ちょっとの間、我慢してね!ごめんね!」って感じですが・・。)
子供たちは口々に「わぁ~・・。あったか~い!」「可愛い~!」って感激したり、自分たちより小さくて弱い存在の兎をとても大切に扱ってくれます。おそらく『命』って温かいんだな~・・・。と肌で感じてくれてるんでしょうね。

一旦兎を抱っこしてもらった後、二股の聴診器で兎の心臓の音を聴いてもらいます。

一旦兎を抱っこしてもらった後、二股の聴診器で兎の心臓の音を聴いてもらいます。
聴いている生徒も順番待ちの生徒も真剣です!

たかが5回の経験ですが、行く度にいろんな事を感じます。
「早くこっちによこせ!」と目の前で喧嘩されて困ったり(苦笑)、ある子からは突然「ね~!先生~、お母さんに犬飼って!って言ったら、ダメ!って言うんだよね。私本当に犬飼いたいのに・・・。」と訴えられたり・・・。
そして「多くの子供たちは動物のこと、好きなんだな~・・。」と毎回感じます。

兎を抱いてるところ

こうやってバスタオルを生徒の膝の上に置いて兎に乗ってもらいます。
そして生徒が兎を優しく撫でた後、心臓の音を聴いて、次の番の生徒の膝に私達が移動させます。
この兎はこの学校から要請があり、前田先生が稲沢から連れて来た子です。
終始じっとしてくれて協力してくれました。本当にありがとうね!って感じでした。

もし、子育て中のお父さんやお母さんがこのコラムを読んで下さっているのでしたら、お子様の為にも動物を飼うこと(可能なら室内で)をお勧めします。

『動物は確実に子供の心を育てます!
我が子に優しい人間になって欲しいと思うのでしたら、動物を飼って下さい!』

動物を育てる事によって、動物や人に対して優しさやいたわりの心が育ちます。
動物の死と向き合うのはとても辛いことですが、失った時にその子たちがどれだけの愛を私達にくれていたかという事を認識します。そして命には限りがあるのだということを知ります。
それだけ私達にとって動物たちは大きな存在なんですね・・・。

新入りうさぎさんたち

『学校動物ふれあい教室』の後で、この日稲沢から来た兎をもともといる兎と同じ飼育小屋に入れました。
‶初めてのご対面!!”で、お互い意識して牽制しあってましたが、今は仲良くしているようです。
「男の子と女の子だから、もし赤ちゃんが出来たらみんなで育てよう!」と校長先生がおっしゃったら、全員とっても喜んでました!

誰もが気ぜわしく余裕のない日々を送っている昨今、この活動を通して少しでも人と動物の橋渡しをすることが出来たら嬉しいです。そしてこれを機に、子供達が学校の兎をよく見てくれるようになったり、学校にいる兎たちも、今以上に大切にしてもらえたら、兎も「あ~・・。この学校に来て良かったなぁ~!」って思ってくれるんじゃないかって思います。

『兎さん!本当にありがとう~!!』ですね。

2016年 6月 27日掲載
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