ワンちゃんに歯みがきは必要?(前半)
今回はワンちゃんのデンタルケアについてお話しようと思います。前半と後半に分けてお伝えします(^^)
まずは前半!歯みがきの重要性についてです!!
◎どうして歯みがきをしないといけないの?
ワンちゃんは人と違って歯石がつきやすいからです。本来、犬の歯は虫歯になりにくいと言われています。それは犬の口の中はアルカリ性なので細菌が繁殖しにくいこと、デンプンを糖に分解する酵素がないため、口の中に糖があまり存在しないことから虫歯になりにくいと言われています。
それとは逆に、人よりも歯垢が歯石になりやすい口内環境になっています。人では、歯垢が歯石になるのに数日~約25日かかりますがわんちゃんの場合は、なんと人の5倍の速さの3~5日で歯垢が歯石に変化してしまうのです。
では、ついてしまった歯石を放置しておくとどのようなことが起こるのでしょうか?
歯石を放置しておくと、歯肉炎や歯槽膿漏を起こして歯周病になってしまいます。さらに進行すると、歯周病菌が血液中に入り込み心臓や腎臓に到達し、そこで炎症を引き起こします。
歯周病菌による炎症は慢性心不全および慢性腎不全の原因の一つとなり得ると言われています。慢性心不全や慢性腎不全は、命に関わるとても怖い病気です。歯周病を放置しておくと、全身に影響してしまう可能性があることを頭に入れておきましょう。
実際に心臓疾患である僧帽弁閉鎖不全症を発症しているワンちゃんの血液から歯周病菌と同様の菌が見つかった例や、肺炎を繰り返していたワンちゃんが歯周病を治療したことで症状が改善した例、ほかにも糖尿病や貧血、腎臓や肝臓の疾患などとの関連が報告されている事例もあります。
上記の例から、歯周病はお口の中の病気だけでなく体全体に影響する病気を引き起こす怖い病気です。このような病気から愛犬を守るためにも、デンタルケアの習慣は大切だと考えられます。
歯みがきの大切さをご理解いただけましたでしょうか?後半は歯みがきの方法についてお伝えしたいと思います(*^^*)
文責:清田(いぬのきもち、ねこのきもち特別編集 健康サポートより引用)