肝機能を調べる!!
今日は肝機能を調べる血液検査についてのお話です。
前回ちょっとしたお話で紹介した通り、肝臓は病気の症状があらわれにくいことから「沈黙の臓器」と呼ばれています。そんな肝臓に疾患が無いかを調べる際、血液中の以下の成分を分析して異常の発見、病気の診断、治療の判定などに利用します。
【血液の検査項目】
1、ALT(GPT)(アラニンアミノトランスフェラーゼ)
→主に肝細胞に存在する酵素で肝細胞がダメージを受けると血液中に漏れ出し数値が上昇します。
2、AST(GOT)(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)
→肝細胞、心筋、骨格筋に多く含まれる酵素でそれらの臓器や組織が障害を受けると数値が上昇します。
3、ALP(アルカリホスファターゼ)
→胆道系(※)の細胞に多く含まれており、この細胞が障害を受けると数値が上昇します。
※脂肪の消化を助ける胆汁を生成し、貯蔵・分泌する臓器及び管のことを指します。
4、NH₃(アンモニア)
→タンパク質の代謝過程で生成される有害物質で通常は肝臓で代謝・解毒されて尿として排出されますが、肝機能が障害されると数値が上昇します。
5、T-Bil(総ビリルビン)
→ビリルビンは赤血球中のヘモグロビンの代謝産物で、肝障害によって上昇し黄疸の原因となります。
大切な家族であるペットたちが元気で幸せな時間を長く続けられるよう、定期的な健康チェックをおすすめします。
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ぜひ、この機会に病気の早期発見・治療へと繋がる健康チェックにご来院ください(´∀`)
文責 動物看護士 西尾
引用文献 「PEPPY 2015秋冬号」