その③ 秋・・・この時期に気をつける事
残暑もやっと終わり、当然静かな秋が来るのだと思っていましたが、先日の台風の被害は本当に大変なものでしたね・・・。
ニュースを見る度に胸が詰まる思いです・・・。
さて、東洋医学で「秋」と言えば、五行では「金」に当たります。
そして「金」の五気は「燥(乾燥)」であり、臓は「肺」、腑は「大腸」になります。
五官は「鼻」、五液は「涕(てい;鼻水の意味)」です。(2回めのよもやま話・・・『五行について・・・例えば目と肝臓と爪・・・私の場合』の表ー1五行色体表を参照して下さい。「金」の縦の列を見て下さいね。)
人も動物も基本的には、気候の変化など外からのいろいろな刺激(風、暑さ、火、湿気、乾燥、寒さ等・・・「外邪、もしくは六淫;りくいん」と言います。)から身を守るようになっています。
しかし、その外邪の力が強すぎたり、季節に反して出現するという異常事態が起きたり、もしくは私達の身体自体がストレスや疲労で身を守る力が弱くなったりした時に、いろいろな病気を引き起こします。
今の時期(秋、金の列)は、「鼻」と深く関係があり、臓では「肺」が影響を受けます。
ですので、上に書いた外邪が鼻から侵入し(口からも侵入します。)、鼻水が出たり、肺が傷つけられたりして咳などの症状が出ます。
もともと肺は湿気を好み乾燥を嫌う性質があるので、尚更今の時期は要注意です。
病気になる要因として、外邪のご説明をしましたが、外邪の中には上の六淫(りくいん)と共に疫癘(えきれい)と言って、伝染性・流行性のもの(いわゆる感染)もあります。
また外邪以外病気になる要因としては感情(悲しみ、憂い…など)や生活形式・生活態度(働き過ぎなど)等も関連します。
ですので、今の時期は、乾燥に十分注意して少しでも今言った症状(鼻水、咳等)が出たら、身体を休め、そしてこれはどの季節にも言えることですが、ストレスを溜めず十分休息を取ることをお勧めします。
今お伝えしたストレスですが、それは人(飼い主さま)だけに限ったことではありません。
飼い主さまが眉間にシワを寄せ動物に愚痴ばかり言っていたり、ご家族の間でケンカが絶えなかったり、動物がずっと寂しい思いを強いられていたりすると、動物達も心のみならず身体の方にも症状が出てきます。
そう・・・。心と身体は繋がっていますからね・・・。
そういう意味では、人も動物も同じなのですね。
生きていればいろいろな事が起こり、心乱れることもあると思いますが、ご自身の為にもそして同居している動物達の為にも・・・いろいろな事を上手に受け入れ受け流し、心穏やかに生きることが大切なのでしょうね!”
・・・・という事で、久々に「よもやま話」を書かせて頂きました。
月に二回の吉祥寺での動物の鍼灸専門学校(日本獣医中医薬学院)も、この10月から晴れて二年生になりました。
先日(13日)、第一回目の授業がありました。
以前から小中研(小動物中医学研究会)で学んでいた事を掘り下げるようなより深い内容であることを知って、気合を入れてるところです。(気合という言葉を使うところが、やはり体育会系だな~・・・と我ながら失笑してしまいました・・・(^^;))
そんなこんなで相変わらずバタバタの毎日を送っていますが、皆さまに少しでも「中医学(東洋医学)」を身近なものに感じて頂けるよう顔晴って発信していきたいと思います。
これからもどうぞよろしくお願い致します。