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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

肛門周囲腺腫

この腫瘍はワンちゃんの肛門の周囲にできる腫瘍です。

プレシニア期以上の去勢していないオスの子に多くみられます。

 

症状:

主に肛門周囲にしこりができます。初めは小さいのですが徐々に大きくなり、やがて潰瘍化したり、うんちが出にくくなったりします。

また座ったりした時には地面とこすれ、出血を繰り返します。

この際には、かなり激しく出血したり、なかなか止まりにくかったりすることもあります。

場所的に汚れやすいため、細菌感染にも注意が必要です。

 

 

この腫瘍は良性のものですが、非常に似たものには肛門周囲腺癌などの悪性のもののあります。

この判別診断には、病理検査(細胞の形を調べる)を行います。

 

治療:

基本的な治療は外科手術で取り除く事となります。

サイズの大きいものでは肛門括約筋などの組織も取らなくてはならない場合もあります。

肛門括約筋は排便のコントロールに重要な筋肉ですので、これを除去した場合には術後に排便を我慢しにくいなどの問題が生じる事もあります。

 

この腫瘍の発生には性ホルモンが関連しております。この為、同時に去勢手術も行い新たな腫瘍の発生を防止します。

 

予防:

去勢手術によりこの腫瘍の発生はかなり低くなります。

 

文章担当: 獣医師 水出

 

 

 

 

 

2013年 3月 15日掲載
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