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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

その①『五行について…例えば眼と肝臓と爪…私の場合』

東洋医学の「五行」で、自然界の物を「木・火・土・金・水」の五つの括り(くくり;いわゆるグループ)で分けると、肝臓と爪と眼そして体液のうちの涙は “木;もく”に属していてそれらは繋がっている(関連性がある)と言われています。

表-1

 

※五行色体表…これらは抜粋したものです。

◆「いつから・・・??そしてなぜそんなことが言えるのか?!」って~?!
いわゆる鍼灸治療(東洋医学)の元となる 「陰陽論」や「五行論」と言ったものは、BC1700年頃の殷(いん)時代から中国で考えられつつあったようです。
・・・っで、「それらの起源は?」という話になると、それ一つでよもやま話が終わってしまいそうなので、ここでは「五行」についてざっくりとご説明させて頂きますね。

そもそも五行とは・・・地球上のすべてのものを五つに分類し、「すべてのものがそれぞれ関係性を持っている」という性質に着眼して、起こる変化(自然、社会、疾病など)を説明したものであります。
そして「五行」とは、“木・火・土・金・水”の五つであり、すべての事物はこの五つの基本物質からできていると考えられています。
それらの事は、私達の日常の診察でも患者さん(動物)を通して、「なるほどねぇ~!!」 と、納得する場面が結構あります。
勿論、私自身の身体も例外ではありません。

 

いきなりですが、私の爪・・・。
写真−1では解りにくいかも知れませんが、爪がぺらんぺらんなのです。
大好物のビールのタブは何とか開けられるのですが、ワンちゃん猫ちゃんの缶詰のタブや瓶の中蓋なんぞは、フォーク等を使わないと爪だけでは絶対に開けられません。
爪を使って開けようとすると、タブに負けてそっくり返ってしまい、写真−1の薬指や小指の様に爪が指の頭から剥がれそうになってしまうのですね・・・。
この事に気づいたのは半年程前でした。
「あれ~・・・?? 五行で行くと爪は肝臓と同じ“木;もく”のグループだから、もしかして私って肝臓が悪いんちゃう~?!」と思い始め、4か月前から「マコモ」と言うサプリメントを飲み始めました。

写真-1

マコモ

マコモを水に溶いて、持ち歩いています。見た目汚いので、この様にカバーに入れています。

写真-2

「マコモ」はあくまでサプリメントであり、薬事法で定められた肝臓の薬ではありません。
ただ当院に来院される血液検査で肝臓の値の高いワンちゃん達にマコモをお出しした結果、マコモだけで改善している子がかなりいました。
勿論全ての肝臓疾患の子に「マコモ」が効くわけではありません。

マコモ

写真-3

っで、私の爪なのですが、「マコモ」を飲んでふた月めに一旦爪に厚みが出たものの、少ししたらまたぺらんぺらんになってしまいました・・・。
おそらくいくら肝臓に良いものを摂っていても、仕事の後毎晩ビールを飲んだり食べ過ぎたりするせいだと思います。(一旦反省・・・。)

そして、私の眼・・・。
眼も“木;もく”に属し、肝臓と同じグループなので涙の量は肝臓の良し悪しで決まると言われています。
なので、ドライアイのワンちゃんの鍼灸治療では、全体を整えた後で必ず肝臓を良くするツボ(右の陽陵泉・・・あくまで右であり左ではありません。)に鍼をうちます。
勿論、他の眼の疾患の子達も多くはこのツボを使います。
私の場合はドライアイではなくて、涙目でした。
10年以上前から朝起きると涙がじわじわと出てきてました。
よく小型犬で涙が常に溢れていて、目の下に茶色い「涙焼け」がある子いますよね!?
私も長い涙目生活の果てに涙焼けを起こしていました。
でもそれは絶対に「花粉症」だと思い込んでいました。
ただ、よく考えたら季節を問わず年中涙が出るのです。
そこで、ある時「師温会」と言う 人と動物の鍼灸の勉強会で、“耳鍼(みみばり)”の石田先生にご相談したところ、耳の肝臓のツボと内分泌のツボに置き鍼をして下さいました。

写真-4


するとどうでしょう~・・・!
「耳の置き針」と「マコモ」が功を奏したようでその後は実にすっきりしています。
ただやはり花粉も私の涙目に全く関係なくはないようで、花粉が酷い時や飲み過ぎた時は、充血と共に多少涙目になってしまいます。
その様な時は、「マコモ水」を点眼したり自分で自分の身体に鍼をうったりします。(決して どМとは言わないで下さいね! これをする事によって鍼をうたれる動物の感覚が解る様になりました。)
そして今私は、涙が減ったばかりではなく爪も人並みの厚さになりました(^^)V。

・・・という事で、今日は私の身体を通して、東洋医学の「五行」の話をざっくりとさせて頂きました。
これからは忘年会の季節ですね。
皆さま、お酒の飲み過ぎで肝臓や眼に支障をきたすことのない様、くれぐれもご注意くださいませ。
因みに、今の冬の時期は五行(表ー1◎印)で言うと、腎臓、膀胱、骨等に注意すべき季節と言えます。
ここのところ寒くなってきましたので、膀胱の結晶(膀胱結石)の検査で引っかかる子が増えました。
そして鍼灸治療では、圧倒的に椎間板ヘルニアの初診や再発はこの寒い冬が多いです。

まずは東洋医学の「五行」を参考にして頂き、少しでも心身共に健康になって頂くお手伝いが出来たら幸いです。

2012年 11月 24日掲載
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