『夢をあきらめない』 義足のランナー島袋勉さんの講演
今日(9月23日)は次男の部活の監督がお呼びになった方の講演会がありました。
島袋勉さんと言って、義足のランナーとして各地の小中、高等学校を講演なさっている方です。
タイトルは『夢をあきらめない』
9年前に不慮の事故により、両足切断、高次脳機能障害(会った人と20分経つと、今会ったかどうかも解からなくなると言う重度の記憶障害)、複視(両目で見ると焦点が定まらず、物が二重に見えてしまう)と言うハンディを背負っていながら、見事にホノルルマラソンを完走なさった方です。
そして、何度も手術を繰り返してきた今でも神経腫があり、いつも足に痛みがあると言うことでした。(と言う事はご本人はおっしゃらなかったので、後で講述録を読んで知りました。)
ここまでこられるのに、さぞかし挫折を味わられた事だろうと思いますが、彼はその中で「目標を立て、苦手な事(義足を長時間履くと足が痛くなる事)から逃げない自分の為の練習」として、マラソンを始めるようになったそうです。
マラソンに出るところまでのお話はそれはそれは大変なものでした。
そして、初めてホノルルマラソンに出て2キロまで走った時、その足の痛みに耐えかねて、マラソンに出た事をとても後悔なさったとの事でした。
それでも彼は 「諦めなければ必ずゴール出来る。」 そう信じながら、とうとう41,195キロと言う距離を12時間59分29秒かけて走り抜きました。
以下、この講演でおっしゃりたかった事を私なりにまとめさせて頂きますね。
〔1〕島袋さんが現状を受け入れる為に心掛けた事。
1. ないものねだりをしない。
・・・「足があれば・・。」と言う言葉を使わない。
2. 言い訳をしない。
・・・自分が何か出来ない事があった時に、決して障害のせいにしない。
3. 障害を隠さない。
・・・ご自身が抱えてらっしゃる障害の中で、高次脳機能障害の事を伝えるのが一番辛かったそうですが、それを伝えなくては前に進めないと思われて、周りの人に伝えたそうです。
〔2〕夢があるかないかが顔の表情を左右する。
入院中に島袋さんが出逢った入院患者さんの顔の表情の明暗は、障害の重さではなくて、夢があるかないかであると断言してらっしゃいました。
「退院したらこうしよう!」と夢を語る人の顔は明るく、逆に不安ばかりを言う人の顔は暗い。
夢を諦めた時に人は暗い表情になる。どんな時でも将来に夢や希望があれば、明るく生きられる・・・・このことからいつも夢を考えるようになられたとの事でした。
〔3〕講演最後の島袋さんのお言葉
「普通に歩いていた私がいきなり事故に遭い、いつまで生きていられるか保証がない事をつくづく感じました。
出来る事を今しなければいけないんだ。いつ死んでも後悔しない生き方をしようと心に強く思いました。」との事。
・・・以上です。
もっと詳しくお知りになりたい方は、写真1の島袋さんの<講述録> 「夢をあきらめない~出来ないことを探すのではなく、出来る方法を考えよう~」 または島袋さんと妹さんの栗田智美さんの共著 「義足のランナーーホノルルマラソン42.195kmへの挑戦」 または 写真2の島袋さんのことが載ってます「志高く生きる~命輝かせて~」 をお読み下さい。
最後に・・・
島袋さんが逆境にもめげずにこうして前を向いてこられたのは、もしかしたら彼の本質的な強さや彼を取り巻くご家族や友人の方の協力が大きく影響していたかも知れないと思うところもあります。
そして 「夢」 と言っても、今このコラムを読んで下さっている方の中には、それが思いつかない方もいらっしゃるかも知れません。
かく言う私も、他人に長い間流されて来て自分を見失っていた頃は、「ただ毎日をこなすだけで夢もない私に存在価値はあるのだろうか・・・?」と思っていました。
今、私には夢があります。
ですが、忙しさに取り紛れてその夢を忘れそうになったり、自分に言い訳をしたくなることもあります。
ですが、そんな時は島袋さんの事を思い出して、「夢をあきらめない自分でいたい」と思います。
一先ず今日から私も、「一番苦手な事に挑戦しよう!」と思っています。
それが出来たら今の夢も実現するような気がするのですね・・・。
島袋さんに感謝すると共に、島袋さんのお話を聴く機会を与えて下さった次男の高校の部活の監督にも感謝致します。
ところで、来る10月16日(土)に、国際和合医療セミナーが開催されます。ご興味のある方は、
PDF:
http://www.takanawa-clinic.com/1016.pdf
blog:
http://wagoiryou.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-398e.html
をご覧になって下さい。