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犬・猫・ペットの治療と予防│リリー動物病院

年をとったらなりやすい病気

今回はわんちゃん、猫ちゃんの年をとったらなりやすくなる病気について、ほんの一部ですがご紹介します。

【女の子がなる病気】

乳腺腫瘍
おっぱいの周辺にしこりのようなものができます。わんちゃんの場合は50%が悪性のもので、猫ちゃんの場合は90%が悪性のものといわれています。
手術で取り除きますが、悪性だとすでに肺やリンパ節に転移していたり、再発することもあります。予防としては、若いうちの避妊手術です。(具体的なことついては避妊手術のお話をお読みください。)

子宮蓄膿症
子宮で細菌感染がおこって化膿し、膿がたまってしまう病気です。症状としては、多飲多尿や食欲不振、嘔吐、膣から膿が出るといった症状です。
そのままにしていたら体中に毒がまわり確実に死んでしまう病気で、発見されたら緊急手術で子宮を摘出します。これも予防として若いうちの避妊手術をお勧めしています。

【男の子がなる病気】

前立腺肥大
膀胱の出口近くにある前立腺(オスの精液の成分のひとつを作り出す生殖器官)が肥大してくる病気です。
症状としては肥大した前立腺の圧迫による排便排尿困難が見られます。男性ホルモンが関わる病気なので予防や治療としては、去勢手術となります。

【小型犬に多い病気】

僧帽弁閉鎖不全症
心臓の四つに分かれてる部屋の内の、左上の部屋(左心房)と左下の部屋(左心室)の間をつなぐフタである「僧帽弁」が、完全に閉じなくなり、血液が逆流します。初期は無症状ですが、血液の逆流がひどくなると全身に血液を送るのが難しくなり、疲れやすいといった様子や、咳などの症状が見られます。
進行性の病気ですが、血管拡張剤で心臓の負担を減らすなどの対処療法で、長期にわたって維持できます。

【胴長のこ(ダックスさんなど)がなりやすい病気】

椎間板ヘルニア
背骨の椎間板物質が、上の神経に圧迫を加えることによって発症する病気で、背骨を触られると痛がったり、階段を昇るのを嫌がる、といった症状が見られます。
症状が軽い場合は副腎皮質ホルモンを投与して、絶対安静が必要となります。重い場合、圧迫を手術で取り除くこともあります。

【猫ちゃんに多い病気(わんちゃんでも起こります)】

腎不全
腎臓機能が極端に低下して、正常に働かなくなってしまう病気です。急性と慢性があり、特に慢性腎不全は老齢の猫ちゃんがなりやすい病気です。
症状としては初めに多飲多尿が見られ、うすいおしっこが見られます。次に嘔吐や食欲不振が見られるようになり、末期症状では尿が出なくなってしまい、尿毒症(尿から出せない老廃物が全身をまわってしまう状態)になって亡くなってしまいます。
早期発見によって進行をおさえられる病気なので、定期的な尿と血液の検査をお勧めします。

2008年 9月 26日掲載
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